連載・7 お料理エッセー・そら豆のひとりごと。
いつもバッグにサンドイッチ。
このところ、サンドイッチにこっている。
以前から、コンビニエンスストアで軽いお弁当を買うときも、
サンドイッチは大好きなメニューで、ハムとレタス、
特にレタスの緑色が身体にいいような気がして、選んでいたものだ。
そこに、冬ならホットのコーヒーをつければ文句はひとつもない。
このごろは、家やオフィスの冷蔵庫に、
スーパーマーケットで買ってきたパック入りのハムと、スライスチーズと、
レタスを一玉、用意してある。
食パンを買ってくれば、ちょっとひと手間で、サンドイッチを作ることができる。
ハムをパック入のものを選ぶのは、大きな塊だと、その後の保存が不便だからだ。
3~4枚をまとめて封入してあるものを、一回使い切りパックになっているのが便利だ。
それでも3パックで300円程度するから、高価なように感じる。
ハムというのはやっぱり人気があるだけあって、高いんだな、と思う。
ローソンのサンドイッチの値段と比べて、やはり安上がりだと思う。
スライスチーズは、サンド用よりも、「とろける」タイプのほうが、
口当たりが柔らかくておいしい。
別にオーブントースターで溶かさなくてもいいから、普通のサンドで、
「とろける」を使う。値段は同じだ。
これを、食べたい時に作ってそのままいただくのもよいのだが、
朝、仕事を始める前に作っておく、これもまた楽しい。
サンドイッチというのは不思議なもので、サンドして、ちょっと力をかけて押す、
それから何時間か時間が経つと、味がなじんでおいしくなるようなのだ。
ちょっとしたお出かけ前に、たくさん書く予定の原稿書きの前に、
サンドイッチを作る。
はさんだあとは力をかけてぐっと押して、それから、ジッパー付のビニール袋に入れる。
このままバッグのポケットにセットしておく。
外食もいいが、ちょっとした場所を見つけて、ホットコーヒーだけ駅の自販機で買って、バッグの中からサンドイッチを取り出す、これがいい。
原稿の合間に、立ち上がってコーヒーだけ淹れて、サンドイッチを取り出す、
これがいい。
北海道から上京したとき、羽田空港に着いたとたんに、ほっとしてとてもおなかが空いてきた。
あのとき羽田で買って、到着ロビーで口にしたサンドイッチは、洗練された東京の味がした。
どんなスパイスが使われていたのか、未だにわからない。
人の手の数だけ、サンドイッチの味があるのかもしれない。
さあ今日も、しっかりサンドを押してから、仕事にとりかかろう。