女性問題について。
「女性」をめぐる、さまざまな問題がある。
かつては「ウーマンリブ」という運動もあった。
明治維新のころから、女性は、「男女平等」の権利を求めて、
闘争を繰り広げてきた。
女性参政権の獲得は、大きなものだったと言える。
母子手当の拡充や、男女雇用機会均等法など、
さまざまな、女性に対する「権利」が獲得されてきた。
戦後の高度経済成長期を踏み台にして、
女性の社会進出は、大幅に拡充した。
たくさんの権利を獲得した今だからこそ、
本当の、女性の幸せとはなにか、
本当の、男女平等とはなにか、
その問題がクローズアップされているような気がする。
男女雇用機会均等法に基づいて、
二十代・三十代を働きずめに働いてきた女性たちが、
四十代になって、ふと振り返ると、
結婚をしていない。(伴侶がいない)
妊娠・出産をしていない。
年老いた両親が介護を必要とし始める。
仕事では、役について、責任が重くなる。
「人生、これでいいのだろうか?」と迷ったり悩んだりする。
かつて、女性たちが目指してきた「理想像」を、体現はしてみたが、
何かが足りない気がする、あるいは、
ときに体調を崩したりもする。
旧弊あった時代の、本当の女性差別は撤廃できているのではないか。
これからは、女性が、男性と「同じ」になるのでなく、
女性として生まれてきた喜びを享受できるようになるのではないか。
再び、「新しい時代の、新しい女性像」の建設を、求められている気がする。