連載・2 師走の季節にあったかいおうどん。
12月。師走も中ごろとなった。
クリスマス、年賀状書き、もちろん書き入れ時、なにかと忙しい12月である。
おせちの準備も着々と進んではいるが、なんと言っても、
忙しい仕事の合間に、手軽に作れてすぐに食べられる「おうどん」はうれしい。
乾麺から茹でるときにも、なにしろ「乾麺」というのが保存が効くもので、
お湯を沸かして茹でるだけだから、時間が短縮できる。
つまり、もしもこれが、米からごはんへと変化させるのならば、
よく研いで、水に浸して、それから炊くという、一晩がかりの作業になる。
「食事をとりたい」と思いついてから、食卓に乗せるまで、短時間で済むのは、
このうどん、乾麺だ。
味付けも簡単で、お湯にダシ、醤油で大丈夫。
薬味は好みでいい。
このところ巷で人気なのは、乾麺よりももっと時間が短縮できて、
かつ歯ごたえがあっておいしいと評判の、冷凍うどんである。
これは買ってくるときや保存の際に、乾麺よりかさばるし重たいけれども、
茹で時間は1分少々。(乾麺は長ければ15分かかる)
そして、コンビニエンスストアでも、3食入り、5食入りが手に入り、
しかも安価である。
たれ(つけ汁)は、一番おすすめなのは、「めんつゆ」という、
濃縮つゆを一瓶買っておいて、冷蔵庫で保存しておくことである。
醤油にダシ、砂糖とみりんも調合してある総合調味料というところだろうか。
これは、お湯を沸かしてお湯を入れて、薄めればいい。
電気ポットで常に沸騰(に近い)温度でお湯を沸かしてある状況ならば、
お椀に「めんつゆ」を注いで、お湯を注ぐだけである。
つけ汁をお椀に満たしたら、そこに茹でたてのうどんを入れる。
薬味は、庭やベランダで、三つ葉やパセリを栽培しておくといい。
薬味はほんのちょっとでいいし、新鮮であることが第一なので、
買ってきて冷蔵庫に入れておくよりも、育てて使うときに摘むほうが、
おいしいものを楽しめる。
そうしてキッチンで薬味を栽培するのが「キッチンガーデン」で、
キッチンの窓のあたりで栽培しておくと便利である。
もっとも、誰もがそうしているわけにいかないので、
手軽で保存が効いてまちがいのない薬味というと、「七味唐辛子」や、
「一味唐辛子」である。
これを一瓶、置いておく。
ささっと振れば、できあがりである。
できれば、大きなスプーンやレンゲを使って、
つけ汁の一滴まで楽しみたい。
ふうふう言いながら、つるつるのあったかおうどん。
忙しい仕事の、夜食にもどうぞ。