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原子力発電の仕組み・放射性物質から運動エネルギーへ。


すべての物質は、原子でできている。
小さい原子が集まって、ひとつの物質を作っている。
原子がひとつ集まると、水素という物質ができる。
原子が26集まると、鉄という物質ができる。

鉄は、永遠に原子の数が変わらないし、
鉄の性質も変わらない。
たいていの物質は原子の数を変えることはないし、
性質が変わることもない。

ところが、放射性物質は、原子の数が時間が経つにつれて、
少しずつ減っていく。
200だった原子の数が、100へと減っていく。
200だったものが半分の100まで減るまでの時間を、
その物質の「半減期」という。
文字通り、原子の数が半分に減っていくのである。

原子が減っていく過程で、
そこから、離ればなれになった原子と、エネルギーとに分解される。
このときに発生するエネルギーが、放射性物質に基づくエネルギーということになる。
小さな石のような塊が、熱も力も加えることなく、ただエネルギーを発散し続ける。
こういった性質を指して「放射性」と名付けた。

この性質を持った物質に、別の物質をぶつけると、「核分裂」と呼ばれる反応を起こす。
もともと崩れやすかった原子の構造が、つぎつぎに崩れていき、エネルギーを発散しながら、別の物質へと変化する。

このエネルギーは、熱であったり光であったりする。
放射性物質が放つ光はエネルギーである。

放射性物質から出された熱エネルギーでお湯を沸かすのが、
原子炉の主な仕事である。
だから、原子炉の釜のまわりには、水がある。
これは沸騰したさいに不純物が出ないような、
化学合成された純粋なH2Oであることが望まれる。

放射性物質を、厳重な釜の中におさめ、
そのまわりに水をめぐらして、放射性物質から伝わる熱で、水を沸騰させるので、
放射性物質がそのまま、水に接することはない。

蒸気機関とは、産業革命の際に発明され、使用され、
人間の歴史に大きな転換をもたらしたものである。
やかんでお湯を沸かすと、沸騰したときに、中のお湯が蒸気となって、
熱い空気でふたを上げる。
上げられたふたは、再び、重力で下がる。

地球上には重力が働いているので、モノを手放せば自動的に落ちていく。
ここにはエネルギーは必要ない。
しかし、ものを上にあげるのには、エネルギーが必要である。
沸騰した水蒸気は、ふたなり、モノなりを、重力にさからって、上にあげる。
この力がエネルギーである。

ここに「杵」に似た棒を取り付ければ、
蒸気の力で上がったり下がったりする。
この上下運動を利用して、さまざまなエネルギーとして、使う。

運動エネルギーである。