今月、11月16日には、沖縄県の知事選の投開票が行われる。
地方の一知事の選挙とはいえ、国政のために、とても大事な選挙である。
特に、沖縄県は、九州の南から、東シナ海、南シナ海、と、南北に長い地域である。
所属する海域もとても広い。
また、近年とても課題となっている、中国との関係で、尖閣諸島を「含んでいる」ともいえる。
この沖縄県の地方自治を、どんな政党が担うかは、国政にとってとても大事なことである。
また、沖縄県には、アメリカ軍の基地がある。
アメリカとの関係において、沖縄県にアメリカ基地を置くのかどうかは、とても重要な問題である。
年末には、アメリカと、ガイドラインの改定を交わす予定なので、現政府としては、沖縄県に基地を存続させておけることが、大事なことになるだろう。
沖縄県知事選挙には、4人の人が立候補している。
現職の仲井真知事は、基地容認派である。
ほかに、自民党公認候補、民主党公認候補、無所属候補がいるが、沖縄の県民にとっては、政党支持とはあまり関係のないところが多くて、なかなか乱戦もようである。
私が、「これは」と興味を惹かれるのは、喜納昌吉氏である。
喜納氏は、沖縄県のミュージシャンである。
以前、「沖縄ブーム」という時代があり、そのときに、沖縄県の文化や音楽は、全国的に、とても広がって楽しまれた。
私たちも、音楽を聞けば思い出すが、「ハイサイおじさん」という歌曲がある。
この夏も、甲子園では、沖縄県出身の選手がバッターボックスに立つと、アルプスの応援団では、「ハイサイおじさん」を演奏した。
♪ハイサイおじさん
ハイサイおじさん
ゆうびのさんごびんはのことんが
のことんがわんにわけらんが
ありありわらわーえいわらわー♪
こういう歌である。
これは、沖縄県の方言で歌われている。
標準語で書けば、
♪こんにちは、おじさん
こんにちは、おじさん
昨夜の三号瓶(のお酒は)残っていますか?
残っていたら私に分けてくれませんか?
あれあれ、童、おい童♪」
こういう歌である。
沖縄県独特の、三線という沖縄三味線を使って、とても賑やかに皆で歌って踊れるような楽曲である。
喜納昌吉氏は、ほかにも、たくさんの人から愛されている曲を作っている。
「花」という歌は、ご存知ではないだろうか?
♪泣きなさい
笑いなさい
いつの日か いつの日か
花を咲かそうよ♪
このフレーズがとても有名で、たくさんの歌い手がカバーソングとして歌っている。
今でも、「癒しの音楽CD」というような、たくさんの「みんなが歌える歌」「リラックスできる歌」というアルバムには、収録されるような歌である。
全国的にヒットして、紅白歌合戦でも歌われた。
石嶺聡子さんが、紅白歌合戦で、「花」を歌っている。
カラオケでも、女子が集まると、みんなで大合唱するほど、好まれている歌である。
その後、喜納昌吉氏は、民主党から、参議院議員として立候補して当選している。
沖縄県では、民主党から、いわゆるタレント議員として、玉城デニーさんも立候補して当選している。
いずれも、地元ではとても人気のあるタレントである。
私も、知っている。
沖縄県は芸術や音楽に、みながとても親しんでいて、一般の一市民が、生涯に一度は歌を歌ったCDを出すのだそうである。
全員が全員、歌がとてもうまいのが、沖縄県民だ、といっても差し支えないくらいである。
石嶺聡子さんの声も、何か魂に響くような素晴らしさがあるが、そうした歌声を持つ人がとても多いそうである。
しかし、喜納氏は、その後も、先住民族の権利、を主張しているようなところがあり、歌でも、北米のホピや、北海道のアイヌの権利を歌っていることもある。
こうしたいきさつを踏まえて、喜納氏が、全国的に応援されて、当選したら、沖縄県はとてもよくなるのではないか、と私は思う。