2014年12月23日火曜日

ロシアという国。

クリスマス寒波が来ている。
今年の冬もとても寒い。
この寒波は、シベリアから来るそうである。
私は北海道に住んでいたので、「晴れた日は気温がとても下がる」という認識があった。
晴れた日というのは、高気圧に覆われる日で、その高気圧というのは、シベリアから来る高気圧なので、シベリアの空気を連れてくるのである。
いったい、ロシアというのはどれほど寒いところなのか、といつも思う。

私にとってロシアは、北海道のお隣の国であり、ときどきラジオで、ロシア語の放送がよく入るし、ロシアとの漁業の取引もしていて、たまに街角でロシア人を見かけることもあった。
北海道の大学には、ロシア語学科もあって、ロシア語を学ぶことは、割合に普通のことだった。

私自身は、そういったことで、ロシアという国や人に対して、割合に好印象を持っている。
北海道と同じように、一年の半分は雪に閉ざされる国で、雪の上で橇遊びなどをして、同じように厚いコートを着て、雪の夜を楽しんでいるのではないか、と思う。

また、私は、トルストイの大ファンであるので、やはりロシアに対して、夢見るような憧憬の気持ちも持っている。
特に、トルストイの描く、北国の短い夏の印象は、とても素晴らしい。
トルストイの描くロシアやロシア人、ロシア気質というものは、人間的でとても素晴らしいものだと思う。
私自身も、トルストイ主義である、と自分で思いたいくらいであるが、トルストイ主義というのはもっと、高邁で高遠なところがあるので、なかなか追いつかない。

レーニンやスターリンが出てきたのは、第二次世界大戦のことだろうと思う。
これは、もともとのロシア気質やトルストイ主義とは、まったく別の主義主張である。
しかし私は、ロシアというところ、ロシアという国や人への、理解や親近感を持つことが、とても大事であるように思う。

トルストイを読めばわかる。
そこには、同じように人がいて、泣き、笑い、愛し、活動し、生きて、苦しんで、喜んでいる。
まずは、同じ人間である、と友好の気持ちを持つところから、すべてをスタートさせたほうが、よいのではないだろうか、と思う。