仁義ある戦い。ーーあと10日。

寒風が吹きすさぶ日本列島に、任侠二大巨匠が去った。
そして、今ふたたび、熱い戦いが始まる。

私の育った群馬県では、「正義」よりも「仁義」が重んじられる気風があった。
おばあちゃんでさえ、漬物石の置き方ひとつでも「そりゃあ、仁義ってものが通らないじゃないのよ!」と怒ったりしたものである。

2014年冬の頂上決戦である衆議院選挙は、おととい火曜日に公示があった。
再来週の日曜日が、投票日である。
序盤の戦況報告では、自民党が300議席を獲得するばかりの圧勝、ということである。
自公連立政権は、本物だ。やはり強い。

今回の仁義ある戦いでは、本来は集団的自衛権と反原発が、争点であったはずである。
というか、集団的自衛権や国際情勢がよく理解できない人々が、フンマンやるかたない状況なので、いっぺん選挙をしてみて、国民の総意で、これを再度確認いたしましょう、という「念のため選挙」であったはずだ。

それが、あれほど教えたのにも関わらず、「緑の党」は、結成されないし、反原発や反集団的自衛権を表から訴えた候補も出ない。
なにしろ、一番騒いでいる女性たちが、女性候補を立てないのだから、これはもう弱腰、ヤル気なし、と高をくくっていた。

ところが、である。
彼女たちは、始めていたのである。
何か。
名付けて「沖縄的なんでもかんでも作戦」である。

考えてみれば確かに、沖縄の知事選挙では、知事の任務をまっとうする政治的能力がなさそうな候補に、たくさんの票が集まった。
これは、党派を越えて、「自民党じゃいやだ」というアンチ勢力が集まった結果である。
これを、日本列島全域で行おう、という作戦らしい。

昨夜、「さよなら安倍政権」というサイトが登場した。
ツイッター上で、あっというまに拡散している。
よくできたサイトで、12月2日に公示された情報だが、立候補の届け出が終わってすぐに、100人体制で作ったものじゃないか、と推測される。
まるで、新聞社やテレビ局の開票速報サイトのように、詳しくて完璧な出来栄えである。
よくできているのは、「反原発」も「集団的自衛権」も、一文字も記されていないところからもよくわかる。

これで、主義も主張も特にない、ただ単にいつも常に、政権に対しても自分の人生に対しても不満しかない、そういった人たちが、アンチで集結するだろう、というのが、この「沖縄的なんでもかんでも作戦」の首謀者のはかりごとであるらしい。

選挙戦がますます、面白くなってきた。
楽しい試合、わくわくする試合を、楽しみに観戦している。