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皇室の報道の在り方について。


最近の皇室の状況が、日々、メディアの話題にのぼっている。
以前から、皇太子妃雅子さまのご病状や、
愛子内親王さまの登校の様子などが、話題となってきた。
それらは主に、女性向けの雑誌で、「最近のご様子」の一環として、
取り上げられてきたと思う。

このところは、平成天皇のご入院があり、
今後の病状や、それに伴う日本の世の中の変化が考えられて、
話題としては大きくなってきていると思う。

私は女性として、女性雑誌はときどき目を通してきた。
そこで描かれる皇室の御様子、特に女性たちのご様子は、
とても魅力的で、私たち庶民の女性たちにとっても、
常に気になり、女性たちが集まっては共通の話題としておしゃべりをしあうのに、
もってこいの話題であった。

それというのも、もともと女性たちは「お姫様のお話」や、
「ご尊貴なかたがたのお話」が大好きで、
ファッションや言葉遣い、ご家族の様子など、「知りたい」「真似したい」と思うものなのである。
そして、お姫様がたと自分を比べては、「うちはまだまだ庶民ね…」とためいきをついてみたり、「皇室ご用達」のおいしいお菓子をちょっとだけ味見してみたり、
それを楽しんでいたわけである。

雅子妃がご病気になられる以前には、ファッションが中心だったと思う。
どこにお出かけをされた、その時どんなお帽子をかぶっておられた、どんなバッグを持っておられた、写真とともに語られる情報は、一種のタレントのファッションリーダーのような存在だった。

あるいは、美智子妃殿下に関しても、天皇陛下との軽井沢での出会い、
子育ての仕方、読んでいる本、テーマとして扱っている生涯のご勉学、
そして、夫婦愛に関して、私たち日本の庶民の「お手本」となられる女性であった。

それが、雅子妃の、まさかのご病気をきっかけとして、
雑誌報道の内容も変化してきたと思う。
ひとつは、特に女性雑誌では、雅子妃と紀子妃を比べて、
「長男の嫁」VS「次男の嫁」といった見方をして、
「我々の悩みとそう変わらない」といった視線で、記事が語られる点である。
また、皇后さまに関しても、皇后さまと雅子妃を「嫁・姑」と捉え、
「どこの家族でも女の戦いはあるのね」という切り口になる。

これは、皇室に関する報道としては、少し下世話なかんじがする。
皇室という特殊な位置にある人々には、それぞれの考えや、仕事や、使命があるはずなので、それらの物の見方は「ずれている」といったほうがいいだろう。

ただ、最近の女性雑誌の内容は、気になることがたくさんあった。
ひとつは、後継問題である。
率直なところ、皇太子ご一家に関しては、今後、男の子が新たに誕生することはないだろう。
そうすると、現行の法律では、皇位継承権は、現在の皇太子殿下の次は、
秋篠宮殿下であり、次は、秋篠宮ご夫妻のお子さんである悠仁さまになる。

「女帝論」という論議はあったが、法律として制定されていないし、
論議も熟していない。
だから、このままだと愛子さまは内親王として成長され、民間に嫁ぐことになる。
そして、悠仁様が、いずれ皇位を継承されることになる。
皇位を継承されるかたは「皇太子」と呼ばれ、幼いころから教育を受けることになる。
しかし、女帝論の可能性もあるので、悠仁様に皇太子教育はまだされていない、という話である。

幼い子どもたちのことである。
これらの論議は早く行って、将来のことを決めてあげるのが、一番ではないだろうか。

先日、ブータンの国王夫妻が来日された。
ご結婚されたばかりの夫妻で、その仲睦まじさに、誰もが拍手を送った。
殺伐とした世相にあって、本当に心から喜びあえるハッピーなニュースであったと思う。
それにつけても、「ご夫妻で」という意味は大きい。

とても残念なことであるけれど、日本の皇太子殿下は今、ご夫妻でお仕事をすることができない。
皇室の報道が、制限がかけられているものの、どちらかと言えば、皇太子ご夫妻に対する「冷たい視線」があるのは、誰もが感じていることだと思う。
私自身も、率直な気持ちを言って、雅子妃のご病気がなぜ治らないのか、
愛子様の登校拒否や、カメラに対しての「あのポーズ」はなんなのか、と気をもんでしまう。
ただその気持ちをよく内省してみれば、それは、皇太子ご夫婦、皇太子ご一家に対する、とても大きな期待と、それを裏切られた哀しみのように思う。

天皇家は、日本人のアイデンティティそのものであり、日本の国の誇りである。
海外に対して、例えばブータン国王夫妻のお出迎えに対して、
皇太子さまがおひとりで迎えるしかなかったことが、「国民として恥ずかしいこと」であり、「悔しいこと」なのだと思う。
そして、お役目を果たすことができなかった雅子妃に対して、裏切られた、という気持ち、日本人のアイデンティティをけなされた気持ちが強くなるのだと思う。

天皇陛下は年齢を考えても、ご病状が気になるところである。
報道の仕方はさまざまにあるとしても、海外に比べれば日本の王室は相当に守られていると思う。
日本人として、日本の国として、するべきことはきちんと考えて、
今後の、「日本の象徴」「日本の誇り」である皇室を、しかるべきように整えていきたいように思う。