今夜から、フィギュアスケートの全日本選手権が始まる。
まずは、ジュニア、そしてペア、そして、男子ショートプログラムである。
羽生結弦選手は、スペインでのグランプリファイナルで、男らしい快挙をなしとげた。
本当に拍手喝采である。
あの、伝説となった完売御礼の「anan」は、もちろん私も手に入れた!
これからの羽生選手の挑戦は、王者の地位を堅持し続けることにあるだろう、と思う。
スポーツの世界は記録、記録ということで厳しいが、300点代を、コンスタントに出せるか、というあたりが、これからの目標になってくるのではないだろうか。
そうして、王者を維持し続けたところに、ステイタスがある。
これからは、ステイタスを築く時期ともいえるかもしれない。
また、こうしたトップクラスの選手が、素晴らしい演技をすることで、次々に新しい、若い選手が、出てくる。
きっと、テレビの前の小さな子どもたちだって、スケート靴を、サンタさんにお願いしたに決まっている!
また、女子のフィギュアスケートの熱も、もっともっとヒートアップしているところである。
今回の全日本選手権が行われる、札幌の真駒内アイスアリーナは、1972年(昭和47年)に、札幌オリンピックで使われたリンクである。
ここでは、最高にキュートな、ジャネット・リン選手が、演技を披露した。
その笑顔は、世界中に希望と喜びを広げていった。
(真駒内のスケートリンクは、日常的には、市民に開放されているので、私も友達と、スケート遊びに行ったことがある)(すべれます)
それはともかくとして、今回も、浅田真央選手には、期待が集まるところである。
日本は今、2020東京オリンピックに向けて、スポーツにはものすごく力を入れている。
オリンピックに出られるようなトップアスリートには、どうにも国から、至上命令がくだされているように思う。
「国威向上」なのだろうか。
羽生選手は、「和」のプログラムを見事に成功させた。
そして、世界トップクラスの成績を収めて「和」を世界に宣揚した。
どうにも私のカンでは、浅田選手も「蝶々夫人」で、「和」の表現を申し渡されているのではないか、と思える。
しかし、蝶々夫人は、日本人女性をモチーフにした、といっても、イタリアのオペラである。
まして、ワールドワイドでグローバルなこの時代に、まるで国粋主義、まるで民族主義の「和の宣揚」なんか、気にする必要ない。
浅田さんは浅田さんで、自分なりの演技を、集中できればいい、と思う。
このところの浅田さんの演技は、とても表現が豊かである。
そのぶん、蝶々夫人になりきりすぎて、全身に悲しみや恋が表現されてしまう。
こうしたときは、表現と技術を、均等に分け合うことが大事である。
むずかしい技術を必要とされるときだけ、恋する夫人だったのが、トップアスリートに戻るのである。
文章もそうであるが、表現と技術は、ときに相反するものである。
今の表現力で、「技術のとき」の切り替えができれば、きれいにジャンプが決まって、高得点間違いなしである。
今夜も、明日も、あさっても、テレビの前で、スケート靴を抱きしめた子どもたち、そしてジャネット・リンの笑顔にまいって、スケートを始めた私も、ずっと、観ている。
がんばってください!応援しています!