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NHK「花子とアン」第17週「腹心の友ふたたび」感想。

NHKの朝の連続テレビ小説「花子とアン」も、真夏の放送となった。
半年間の物語は、この季節にクライマックスを迎える。
すなわち、子どもたちの一学期が終わり、夏休みにはいるころ、梅雨が終わり、真夏の日差しが照りつけるころである。
先の週で、話題の「白蓮事件」を精一杯描き切ったNHKスタッフは、ようやく続きをつなげているかのように、ほどけたピースをひとつひとつ合わせていくように、「腹心の友ふたたび」の週を乗り切った。
白蓮事件は、蓮子さんの出奔だけで、とても大きな話題となるものであるが、「花子とアン」のテーマは、女性の友情だそうである。
だから、白蓮を心の底から、心身共に助けた仲間、友達の在り方が、とても重要になってくる。
このあたりで、「花子とアン」は、ダブルヒロインの物語だったのか、とも話題になった。
もしかすると、本当のヒロインの花子がかすんでしまうくらいの、大胆な蓮子の恋情であった。

蓮子はすぐにおなかに子どもができる。
でも、追われる身でもある。
そうしたときに、助けたのが、「腹心の友」である、花子である。
花子はまず自宅にかくまった。
この自宅は、すでに結婚して子どもも生まれていた、村岡英治との新居である。
その後、花子の実家である、甲府の家にも、蓮子を連れて行ってかくまっている。
蓮子の新しい夫となった宮本龍一は、社会主義者としても、白蓮事件としても追われる身であるから、ここで、「身柄」という点で、応援するのは、本当に「困った時の友こそ真の友」といえる状況だろう。

しかし、ここで、いま一度よくよく考えてみなければならないのは、本物の友情とはなにか、という意義である。
友達のためなら、一切合財すべてを肯定して、味方になってあげるのが、友情なのだろうか。
「あなた、それは本当はまちがっているんじゃないの?」と、筋を教えてあげるのも、友情の大切な核心ではないだろうか。
「かわいそう」これは同情であって、友情ではない。
このときの花子の行動が、はたして本当に「友情」と呼べるものだったのかどうかは、賛否両論ではないだろうか。

蓮子の結婚は、駆け落ち、という社会的には短絡的なものであった。
恋愛と結婚、男性と女性の仲は、ただただ、一緒になればいい、というものなのだろうか。
また、このいきさつの物語の作り方がいかにも不自然になり、実家のご両親も、実家のご近隣も、誰も蓮子さんを客観的に見る人がいなくなり、誰もが応援隊になっている。

不自然さのきわまった、「腹心の友たち」であった。