STAP細胞と小保方さんの研究。

昨日130日、「NUTURE」誌に、日本の女性科学者である、小保方晴子さんのSTAP細胞の記事が掲載された。
細胞の初期化、再生などの用語が使われている研究であるために、一昨年にノーベル賞を受賞された、山中教授の研究と比較されている。
女性の化学研究者が、こうして、新発見をしたことで、とても注目されている。
私も、研究の内容を、興味を持って、詳しく読んでみた。
山中教授のiPS細胞との比較も、とても興味深い。

私が第一印象として思ったのはまず、ヒトに関して、この実験が、いまだ成功していない点である。
この時点で、つまり、マウス実験においての研究成果は、それほど価値が高い、とはいいがたい。
この時点で、公に明らかに発表されてしまったら、若い研究者としては、どうなのかな、ということを思った。

マウスの実験までなら、ある意味、いくらでもどんなことでもできるし、倫理上の問題もない。
山中教授のiPS細胞は、ヒトに対して有効であるから、価値が高いのである。

次に、こうしたある意味、奇抜ともいえる研究成果に対して、吟味されるのは「再現性があるかどうか」という点であるが、これに関して、再現性が確認されていないのは、とても残念なことである。
すなわち、誰がどのように行っても、一定の条件のもとで、この結果が出せるのかどうか、これが「再現性」と呼ばれるものであるが、今回の研究では、再現性は不確定で、偶発性が高いようである。

次に、今回の研究が、アンチエイジング、老化対策に有効である、という話である。
これは、今回の研究によって再生される細胞が、胎盤に関わりがある、ということである。
現在、女性の美容や健康、アンチエイジングとして評判が高いのが、「プラセンタ」という物質であるが、これは、馬や豚、羊の胎盤から作られるものである。
赤ちゃんを育む胎盤であるから、当然、若い細胞と生命力にあふれている、というわけである。

次に、この研究成果を、すぐに商品化に結び付けて、すでに特許を出願している点である。
これは、この研究を、ヒトに対する医療に使う方向ではない、ということだろうと思う。
つまり、医療分野に使う意向はなく、ここで、「マウスでかまわない」「牛でも羊でもかまわない」という、化粧品や健康食品としての、利用価値を求めている、ということだと思う。

次に、この研究成果が、今後、世界の生物界、医療界で、データとして、重要な資料として使用されるか、というと、答はNOということである。
なぜなら、すでに特許を出願していて、この研究の詳しい仕組みは、公表されないからである。

私が個人的に心配するのは、何か地球上に存在しない化学物質を合成して、それが、たとえば遺伝子組み換え作物と同様に、地球や環境への影響が、ないかどうかわからない、というような状況である。
こうした実験結果には、それ相当の対応と評価が求められる。