2015年11月2日月曜日

NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」感想。11月2日。


NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」は、
朝ドラ初の時代劇にトライ、ということで、
たくさんの視聴者から、とても好評のようである。
私も、毎朝とても楽しみに観ている。

「あさが来た」は、ヒロインが女性実業家、
ということで、女性が働くということ、
女性が活躍する、ということが、
大きなテーマとなっているように思う。

時代背景もあり、明治維新のころ、
夫とともに、お家とともに、
時代を駆け抜けた女性、ということになるだろうか。

私はここで、もうひとつのテーマを追いかけてみたい、と思った。
それは、女性脚本家の持つ、固有のテーマである。
「あさが来た」の脚本家である大森美香女史のテーマはなんだろう?

私は、向田邦子賞も受賞した、フジテレビのドラマ「不機嫌なジーン」
にも共通するテーマを観た気がした。
それは、「男性の浮気」である。

「不機嫌なジーン」でも、
ヒロインが、研究や仕事に夢中になっていると、
パートナーであり恋人でもある男性が、
浮気をしてしまうのである。
「不機嫌なジーン」では、男性が浮気をすることを、
遺伝子のせいにしていて、
「男は浮気をする生き物である」
というようなことを、表現していた。

明るくて闊達で、仕事に夢中になっている女の子が、
恋人に浮気をされるのは、とても痛いことである。
それが、ヒロインのちょっとした劣等感になっていて、
「色っぽい女性にはかなわない」
「私には色気がない」と、意気消沈してしまうのである。

今回の、「あさが来た」でも、
元気で仕事の能力のあるヒロインの、夫が、
どうにも「色っぽい」女性と、浮気をしそうなところである。
また、姉の「はつ」も、しんみりとした色気があり、
そちらのほうが「しあわせ?」と問いかけたいような、
ストーリー展開になってきた。

しかし、NHKの朝の連続テレビ小説で、
朝から国民の皆さまの前で、
「男は浮気をする生き物である」と、
テーマを打ち出すのは、どうなのだろう?

NHKの朝ドラとして、ヒロインが、
「男性の浮気」というテーマを、
どのように風に乗り、ふわりと乗り越えるのか、
ここからが見どころである。

また、働く女性にとって、
家庭と仕事の両立とは、
愛と仕事の両立であり、
仕事に打ち込めばダンナの愛が逃げていく、
という大テーマになってきたので、
ここはNHKから、大いに学びたいところである。