2015年10月3日土曜日
インフォメーション・「あさが来た」
9月28日から、NHK連続テレビ小説「あさが来た」が始まった。
朝の15分のテレビドラマが、半年間続くのである。
私は昨年4月から9月までの前半期に「花子とアン」の感想を書いてきた。
その後、10月から今年3月までの後半期に「マッサン」の感想を書いてきた。
どちらもとても手ごたえのあるドラマで、書いていてとても楽しかった。
今年4月から9月までの「まれ」は、都合によりお休みして、次回作の「あさが来た」を楽しみにしていた。
この「あさが来た」も、ホームページでいろいろ読んで調べてみると、展開が楽しみな、とても面白そうなドラマである。
この感想をまた、半年間、書いてみてほしい、という要望も多少ならずあって、私もどうしようか迷ったのだけれども、やはり見送ることにした。
というのは、若い書き手に、これにトライしてほしい、と思うからである。
テレビドラマを半年間、続けて見ることだけでも、忍耐力のいることだけれども、視聴者は、学校や会社、家庭という毎日を淡々と送っているのである。
そして、ドラマと一緒に、考えたり、悩んだり、楽しんだり、笑ったり泣いたりするのである。
そうした、視聴者と一緒の目線を持ちながら、一方で、ドラマ制作者の都合を考えてみたりもする。
私の「感想」には、そうした、いろいろな要素が集まっていたと、自分で思う。
今回の「あさが来た」のテーマは、ひとつは、朝ドラ初の時代劇、ということであるが、江戸時代から明治への激動の時期に、ヒロインがどう生きたか、という点が、大きなテーマであると思う。
また、いくつか絞れるテーマがあって、これは朝ドラのテーマとして定番であるが、「夫婦愛」である。
「あさが来た」では、生まれたときからの許嫁、という夫婦の縁だが、この縁を、一生はぐくんでいくことになる。
夫婦がどのように人間関係、夫婦関係を築き、大切にし、時には泣いたりもするのか、ここは、見どころというか、研究のしどころであると思う。
現代には、「嫌婚」という言葉もあるそうである。
もう、「婚活」つまり、結婚のための努力はしない、ということなのである。
結婚は、ハイリスクノーリターンである、と言いきる若者もいるそうである。
そうした現代のなかで、ドラマがどのように、夫婦が夫婦でいることの必要性を訴えていくのか、とても楽しみなところである。
視聴者によっては、「やっぱり結婚なんて必要ない」という結論に達するかもしれない。
ドラマがどれだけ、結婚の必要性を感じさせてくれるのか、あるいは、時代を嫌婚ブームに仕立て上げてしまうのか、見どころである。
もうひとつのテーマは、ヒロインあさが、女性実業家として成功していく点である。
時代背景がちがうので、今の私たちにそっくりそのまま当てはまるかどうかは、わからない。
しかし、普遍というのは、きっとあると思う。
現代社会で、仕事をして、それも大きな仕事をしていこう、としている女性たちがぶつかる悩みに、ヒロインあさも、きっとぶつかるのだろうと、思う。
その障害を、どのように乗り越えていくのか、ひとつひとつ、見守っていきたいところである。
これは、結婚しているかどうかには、関係ないかもしれないし、あるのかもしれない。
また、女性実業家という仕事が、恋愛や家庭とどう両立するのか、こうしたところも、学ぶところがたくさんあると思う。
できれば女性が、これらのテーマのどこかを見つけて、できればひとつに絞って、この半年間、ドラマをよく見て、そして、自分の感想を、自分の文章で書き表してみてほしい、と思う。
書いたものは、インターネット上に出すと、NHKの人たちが、けっこう探して隅から隅まで読んで参考にしているようなので、そういう方法もあると思う。
また、自分だけのものとして、日記などにしたためてもよいかもしれない。
私も、このドラマを見て、ここに挙げたいくつかのテーマを、そのときどきで、考えて、発表することもあるかもしれない。
でも、本当に、若手に、たくさん書いてほしい、と思うものである。
これから、冬を越えて半年間、ヒロインあさの笑顔に楽しませてもらいながら、じっくりと「女性の生き方」について、思索を深めていきたい。