2015年10月5日月曜日

TPP交渉大筋合意。乳製品について。


TPPの交渉も、最終的な目的地が見えてきたようである。
世界経済を革新的に変える、TPPの交渉は、誰もが注目しているところである。
夜になるという、共同記者会見が楽しみである。

最後の難関は、ニュージーランドがアメリカに対して、乳製品の市場開放を強く主張しているあたりだということである。
ニュージーランドは、酪農王国であり、酪農大国である。
ニュージーランド経済の大半を、酪農業が占めている、ということである。
そして、酪農立国の名にふさわしく、世界の乳製品流通量の30パーセントを、ニュージーランドが占めている。

乳製品とは、生乳、つまり搾ったばかりの状態の液体状の牛乳を、さまざまに加工して作った製品である。
チーズやバター、脱脂粉乳、粉乳、乳清、といろいろな加工製品がある。
アメリカへの市場開放は、乳製品のどれか、たとえば「乳清のみ」というような規定の枠を決めて行えば、アメリカもニュージーランドも、双方が納得できるのではないだろうか。

「乳価」は、生乳の値段である。
それは、世界経済における「株価」のような数値で表されている。
そして、世界的均衡を保っている。
世界的な「乳価」を気にしながら、農家は、生産をしている。

近年、世界的に、食生活の欧米化が進んでいることと、栄養状態のよくない難民などに対してとても栄養価が高いことで、乳製品への需要は増大している。