NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」第20週「常子、商品試験を始める」感想。 NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」第21週「常子、子供たちの面倒をみる」感想。

NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」第20週「常子、商品試験を始める」感想。
NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」第21週「常子、子供たちの面倒をみる」感想。

春4月から、追いかけてきた「とと姉ちゃん」も、八月、夏の終わりの放送となった。
台風がみっつも日本に向かってきている。
これも夏の風物詩で、私たちはどこか、季節を受け入れるように、台風シーズンを迎え入れている。

物語はクライマックスを迎えている。
それは、ヒロイン常子の人生のクライマックスでもある。
創刊当時には、創刊ならではの苦しみを乗り越えてきた。
そして、順風満帆の出版状況となってからは、またひとつ、またひとつ、と成長して、拡大しつづけるわけである。

いろいろな視点で、今の放送を見ることができると思うが、私が思うのは、服装である。
三姉妹とも、質素な服装で、花模様の開襟のブラウスに、フレアースカートという服装が多かった。
戦争中には、もんぺ姿である。
それが、会社を設立し、経営が安定してきて、もちろん収入も増えているであろう状況になったら、服装もとても、よくなった。
子どもたちからは「おしゃれおばちゃま」と呼ばれる状況である。

やはり女性も、収入アップのためには、勇気を出して挑戦をして、そして「家を建てる」というような大きな目標に向かってもいいんじゃないか、と私も思った。

もう、収入面で、心配はないだろう。

しかし、そうなると、別の悩みが押し寄せるものである。

人生はそういうものだ、と「ととちゃん」の人生を見ていて思う。
食べるものや生活に苦しんで悩んでいたのが、それを克服すると、今度は、人生の駒を次に進めるための問題にぶつかる。

仕事の問題であったり、恋愛や結婚の問題であったりする。

特に常子は、三姉妹と母親という、家族構成ならではの、経済面の問題で、初恋の星野さんとの結婚が叶わなかった、といういきさつがある。

しかし、今回の、星野さんとの再会は、妹たちのこと、経済的なことを、すべてクリアした状態での、再会である。

NHKの朝ドラの、「定番ポイント」というと、いくつかあるようだ。
まずは、少女期は、高いところに登ったりするのが好きな、お転婆な女の子である、ということ。
それから、仕事を持って、その「夢を叶える」ということ。
ほかにもいろいろあるが、恋愛と結婚で大事なことは、「初恋の人と結ばれるかどうか」だと思う。

「初恋」というテーマは、「おしん」のころから、あったように思う。
聞いた話によると、高齢の視聴者のかたが、ヒロインの身の上に、自分自身を重ね合わせていて、それで、戦争やあるいは、親の反対から、初恋の人と結婚できなかった、という、甘く懐かしい思い出があるから、らしい。


私もこの二週間、常子が、初恋の星野さんと再会して、お互いに状況が変化していて、変わらないところも大いにあって、そして、再婚だって考えられるかもしれない、という、この物語には、ドキドキさせられた。
そして、「もし自分だったら…?」と考えて、主人とも、軽いジョークを飛ばしながら話した。

インターネットで、初恋の人の名前を検索する、これは、大人の女性が絶対に行ってはいけないことなのだ、という。
それを、行ってみた。

初恋に限らず、学生時代の友達、何人分も思い出して、検索してみると、フェイスブックをしている男友達がいて、その人には、娘さんがいて、なんかやっぱりすごく複雑な気持ちになった。

「再会」って、どんな気持ちなんだろう?
私は、フェイスブックを丁寧に折りたたんで、もう二度と見ないことにしたが、主人は夜遅くまで、パソコンに向かっていた。

というわけで、星野さんには、奥さんがもういないわけだから、ととちゃんは、大手をふって、再会と再婚にかけることもできるわけである。

思えば、髪を丁寧に結って、タイピストをしていた、ととちゃんが、出版社の社長になっているわけである。
35歳の、大人の女性である。
35歳といえば、人生のクライマックス。
恋と仕事は、同時にやってくるものだ、と私は思う。

いわゆる「モテ期」というものが、世の中にあるとすると、恋にも恵まれ、仕事も盛り上がる、という時期が、人生には、何度かあるようである。

逆に言えば、地道に根を張り、基盤を整えるべきときもある、ということで、そういうときには、花は咲かない、そういう日々だってあるかもしれない。
ととちゃんだって、「あなたの暮し」までの道は、地道に人生の基盤を築く時期だった、といえると思う。

恋も仕事も、「ちょっと欲張り?」でも、人生は、楽しんで、苦しみのあとにまた楽しみがあって、そういう味わい深いものだ、と思う。

ととちゃんの、地道な前半生の上に続く、花開く日々を、楽しみに観ていきたい、と思う。