2015年9月6日日曜日

安全保障法案・採決間近。

安全保障法案・採決間近。

安全保障法案の参議院での採決が、間近にせまった。
この9月、日本は大きな転機を迎えることになる。
もしも法案が否決されたなら、次に集団的自衛権に関して法案が国会に出るのはいつの日となるだろうか。
集団的自衛権は、日本の政治家にとって、長い間、悲願であった法案である。
それが、否決されたとなると、次に政治的求心力が高まる時代は、100年後になるのかもしれないし、二度と来ないのかもしれない。

集団的自衛権を持たない日本は、世界情勢のなかで、孤立している。
ただでさえ、武器を持つことができない、軍隊を持つことができない、そういう国は、とてもハンディのある国である。
戦後、アメリカは日本に、憲法でしばりつけて、軍隊に関するハンディを負わせた。
日本という国から「刀」を取り上げたといってもいい。
刀を取り上げられた武士の国・日本は、寂しい、気弱な国になってしまった。

日本の政治家が今、さかんに世界を飛び回っている。
もちろんそれは、日本の政治家に限ったことではない。
G20もサミットも首脳会談も、あちこちで頻繁に開催されている。
世界のトップがこうして、頻繁に会って話す、こういう時代はこれまでそうそうなかったように思う。
そうして、世界のトップが集まるとき、わが日本の国のトップは、どんな気持ちでいるのだろうか。

私は、国と政府と国民を、よく家庭に例えて考えている。
政府は、一家の主、大黒柱の、夫、主人である。
あるいは「お父さん」と呼ぶ家もあるかもしれない。
そして、国民は、妻、子どもたち、あるいは一家の主をリーダーとして集まってそこで暮らしている老後の生活を送る家族かもしれない。
そう考えると、一家の主が、社会に出て行って、「私は家庭をこのように治めています」「私の家庭はこんな家庭です」というときに、どれだけ「仕事」をこなしたか、その仕事の成果を誇ることは、あるだろうと思う。
一家の主が、その家庭の、住宅が素晴らしく頑丈で実用的であること、見栄えも美しくよく手入れがされていることを、誇りに思うだろう。
そして、会社の昼休みに、社員仲間と集まって、「わりとさりげなく」話すのである。
どの家のご主人もそうではないだろうか。
そして、「国民」がどれだけ、一家の主に協力的であるかを話すのである。
妻がこれほど、夫のために料理を作ってくれた、とか、困ったときに助けてくれた、とか、家事のことも、育児のことも、大切に丁寧に成し遂げてくれているので、すべて妻に任せられる、と胸を張るのである。
また、子どもたちが、一家の主が施した教育の成果があって、努力家で、性格も明るくはつらつとしていて、夏休みの自由研究も、特別な成績を収めることができた、と「わりとさりげなく」言うのである。
しかしこういうことは、言わなくてもわかっているもので、「お宅の奥さんは、とても心が優しくて働き者ですね」と言われたり、あるいは「お宅のお子さんは、とても優秀だそうですね」と褒められたりもする。
世界のトップが集まって、「我が国は」の話をするときは、一家の主が「我が家は」の話をするときと同じである。

しかし、である。
我が日本国のトップである安倍総理大臣は、世界のトップがお茶のみ話をしているときに、ひとり孤独と劣等感を味わっているのである。
それは、「我が国」に、まだセコムを導入していないからである。
どのお友達のご自宅にも、セコムが導入されて、妻も子どもたちも、貴重品もとても安心して眠っているのに、我が日本国だけは、セコムがないのである。
あんなにがんばって、日銀にたくさんの金融政策をして、自宅には、山のように金銀が積まれるようになった。
それなのに、セコムがないのである。
妻と子どもたちが、セコム導入に反対なのだ。
これは、集団的お友達セコム、と言って、もしもお隣の家に泥棒が入ったら、うちから高枝切りバサミを持ってかけつけることになっている。
そして、我が家に泥棒が入ったら、お隣のおじさんが、金属バットを持って駆けつけてくれる、という仕組みである。
この町内会のセキュリティシステムに、入会することを、妻と子どもたちが、頑強に拒むのである。
その理由は、「泥棒さんとは、よくお話をしあって、すべてを解決するのが平和的だから」というのである。
その「お話合い」を、妻と子どもたちがするのか、というと、「あなたがやって!」とピシャリと断られるのである。

我が国の一家の主は、どうしても、この高枝切りバサミを持ちたい、と願っている。
お隣のご主人は奥さんに許してもらって、ちゃんと、いいのを持っている。
反対側のお隣のご主人も、奥さんがたいへん協力的で、すごくいいのを、持っている。
どうも、向こう隣りの家の奥さんは、「あなた、もっといい、泥棒対策をしましょうよ!」と、夕ご飯には、ステーキも用意してくれるらしい。
それなのに、安倍さんちでは、戸口に鍵をかけることも許されないのである。
世界は今、町内会の助け合いブームである。
町内会に入会して、活躍したい、お隣のご主人と、せめて世間話くらいはしてみたい安倍総理大臣は、今、泣いている。
奥さんと子どもたちには「オレについて来い!」と言ってみたが、そっぽを向かれている状況である。

そういうわけで、私は、世界的近隣町内会に、参加できるように、安倍総理大臣に賛成してあげたい気持ちである。

日本の夜明けは近い。
世界に貢献できる日本になれるように、あとちょっとだ、がんばろう!!!