2014年6月6日金曜日
残業代ゼロの働き方とライフワークバランス。
今、働き方が変わろうとしている。
以前は「働き蜂」とまで呼ばれた、勤勉な日本人であるが、このところは、ライフワークバランスという言葉が浸透してきた。
そして、「残業代をだしません」という徹底した、仕事の能率化が迫られている。
この「残業代ゼロ」に関しては、労働者の権利や健康状態が守られない、仕事の仕方が守られないという言い分で、問題視の声もあるようだ。
しかし、実際には、「9時から5時まで」が徹底することで、5時に帰りたいワーキングマザーが、仕事がしやすく、また帰りやすくなるというメリットがある。
また、実情として、「5時で終わって自宅に帰っても、テレビでも見てぶらぶらしている時間だから」ということで、会社に残って、時間をつぶすことで、残業代を稼ぎ出そうという社員がいることも、まちがいないだろう。
こういった社員は、9時から5時までの定時の間には、ぶらぶらしてろくに仕事に集中していない場合が多い。
雇用する側としては、こうした社員は困ったもので、多大なコストとなる。
人件費がコストとみなされて、機械を導入した方が「よく働いてくれる」ということでは、人が働く意味がますます薄くなるではないか。
こうした、「時間稼ぎ社員」に、なんとか意識啓発したいというのが、ライフワークバランスであり、残業代ゼロの働き方である。
なんとしても、作業効率を上げて、時間内に仕事を終わらせるような、充実した働き方をさせたいのだろう。
私は、以前、9時から5時までの仕事について、働いていたことがある。
こうしたときには、まず、課長、係長の長の付く立場の人が、率先して帰る準備をすることが必要である。
課長が帰らないのに、一社員が帰れない。
また、一社員が帰らないのでは、課長も帰れない、というわけである。
また、5時が近づくと、4時半には、女子社員は、お茶碗洗いを始めた。
係長もきょうの書類の点検と机の上の整理整頓にかかっている。
そして、4時45分には、だいたい仕事を片付け終わって、カーディガンを羽織ったり、まだロッカールームには行けないが、いよいよパソコンの電源を落としたりしている。
考えてみれば、時間で働く人は、それはそれでいるものだ。
それは、窓口とか電話番であるかもしれないが、こうした仕事には、終業時間が、窓口が閉まるのと同時に訪れるものだ。
効率的な働き方は、5時以降の、休息や、充電、運動や勉強、家事、家庭サポート、睡眠などなど、とても充実したライフスタイルに充てられることだろう。
そうした時間に、映画や子育て、ディナーのおでかけに、丸いものを使うことになれば、経済効果も抜群である。
どちらにしても、この「残業代ゼロの働き方」は、雇用する側、経団連あたりから出たようなアイディアのようにも思う。
雇われる側にもメリットのある、この働き方を、日本人のワーキングスタイルとして、整えていくのも一案である。