先日、本当にみなが心を痛める事件が起きた。
ベビーシッターの男性が、預かった小さな子どもを…、という事件である。
安心・安全であるはずの、小さな子どもたちの養育に関して、こうした痛ましい事件が起きると、なにかどうにも、がっかりしたり、心配したり、本当に世の中、どうなっているんだろう…?と思ってしまう。
ただ、やっぱり頼もしいのは、世論であり、またこれに対応する政府の姿勢である。
今、日本社会は、女性と子どものために、できるだけのことはしたい、という論調が高まっている。
今、まったく今現在、国会で予算案が組まれようとしていて、子育てのための支援をどれくらい出せるか、討論の最中である。
今回の事件は、知られている限りの情報を見る限りでは、いろいろな全体像が浮かび上がってきたり、あるいは、疑問点も浮かび上がってきたりする。
今回は、まずお母さんの年齢が22歳であった、ということで、本当に「まだ若い」という印象がある。
また、亡くなったご長男の年齢が2歳ということで、本当にまだ小さい、オムツも取れたか取れていないか、という年齢である。
そして、弟は8か月、ということで、この小さな子は、無事に保護されている。
この幼い兄弟の父親、という姿はどこにも見当たらない。
発言もないようであるし、「○○さんかたの」という名前での、ご主人の名前も記されないようである。
この若いお母さんは、離婚をしたか、初めから結婚していなかったか、ともかくシングルマザーであるようだ。
そして、このベビーシッター紹介サイトであるが、これは、無料提供だったそうだ。
どうして無料提供か、というと、もともと、さるソフト関連会社が設立したベビーシッターサイトで、それは、「お客さんからアンケートをとった結果、要望が多かったから」だそうである。
これは、どんな仕事の「お客さん」なのだろうか…?
ここまで考えると、どうにももしかすると、出会い系サイトなのかな?というかんじがしてくるが、これは印象である。
また、この若いお母さんが、足掛け三日間、小さな子どもたちを、シッターに預けた理由である。
これは、14日の金曜日の夜7時から、16日の日曜日まで、ということなのだが、金曜日の夜から、土曜、日曜と、いったいどんな用事があって、子どもたちの養育ができなかった、というわけなのだろうか…?
出会い系サイトで出会った男性と会うために、出会い系サイトが作ったベビーシッターサイトで子どもたちを頼んだ、ということなんじゃないだろうか…?
…とこれはあくまで、一般的な推測である。
ここまで推測してみて、思ったり考えたりすることは、ひとつは、この若いお母さんが、どれだけ人生とか世の中ということを、知っていたのだろう?ということである。
若くして子どもを授かることは、とても幸せなことだと思うが、苦労もつきまとうものだ。
私はまず、やはり、若い女性たちへの教育ということを、とても考える。
結婚する覚悟、子どもを産み育てる覚悟、あるいはその準備や学問というもの、とても必要なものなのではないか、と思う。
恋愛にしても、結婚にしても、大人の責任というものがある。
この若いお母さんの、ご両親はどんなふうにしていらっしゃるのだろうか。
とても心配である。
私は、社会全体で、若い女性の教育ということに、取り組んでいくことが必要なのではないかと思う。
それは、「幸せとはなにか」という教育であり、常識とか良識とか、世間の仕組み、という教育であるかもしれない。
次に、小さな子どもたちに関しては、社会全体が、神様からの預かりものとして、大切に育てる、という態度や制度が必要ではないか、ということである。
ずっと昔は、村全体で、子どもを育てたものだ。
お母さんも家の仕事を持っていて、その合間に育児ができるように、子守がいた。
子守や、村の人、近所の人、地域社会のなかで、子どもが育てられるようになっていて、若いお母さんが孤立する、ということはないようにできていた。
現代社会を、昔の村社会に戻そうという働きもあるようだが、現実的ではないのかもしれない。
でも、地域で子ども会や育成会を作って、無償で面倒を見るところも、あるようだ。
それから、子育て支援としても、今回の件からも、正規のベビーシッター制度を設けることは、とても賛成である。
海外、特にアメリカでは、ベビーシッターの制度は、すでに出来上がっている。
ハイスクールの上級生くらいになると、学校から推薦という形で、ベビーシッターのアルバイトに登録ができる。
もちろん、家族との面接もある。
私は、高校生や大学生に、こうしたベビーシッターのアルバイトができるような制度を設立してはどうか、と思う。
今、高校生も大学生もアルバイトをすることは当たり前になってきている。
ファストフード店で店員のアルバイトをすることも、社会経験になってとてもよいことだと思う。
それでも、やはり、幼い子どもたちと接する機会を作ることができるし、学校推薦、家庭の両親も賛成、また、ベビーシッターの仕事に就く前に、一定の研修を受ける、きちんとした仕事・アルバイトとして、賃金を払うということで、よい制度になるのではないか、と思う。