2014年9月7日日曜日

新設された地方創生相への大きな期待と夢と希望。

新しい内閣が始動している。
次々に新しい動き、さっそくの動きが始まって、本当にわくわくする。
やはり、地方在住が長かった私としては、新設された地方創生相には、たくさんの期待と夢と希望がある。
これは、単に、地方から国の中央省庁への要望になるかもしれない。
しかし、これから地方の活性化に、国が重要政策として力を入れてくれるというと、地方としては、これほどうれしい未来はない、ということになる。
私は特に、北海道にいたので、北海道からの、期待があるので、そういったことを書いてみたいと思う。

まず、道州制についてである。
道州制というのは、厳密に言えば、都道府県の境界線を見直しをして変えて、もっと住みやすく地方自治がしやすく、というたくさんの複雑な地方の見直しであるらしい。
しかし、私は、北海道に住んでいたころ、道民がみな口にしていた道州制とは、北海道が州となり、東海道や山陰道、東北道、と「道」で分けられるところを分けて、そこを、「州」として、アメリカ合衆国のように、「合州国」にする、という概念であった。
北海道は、中央首都である東京からとても遠く、気持ちの上での遠さかもしれないが、北にある地域柄や文化風習から、北海道は北海道だけで、自治をしたい、という気持ちが強かったようだ。
実際には、東京や内地とのつながりがない状態で、経済や政治が成り立ったのかどうかわからないが、たとえば、国際都市として、ロシアとのほうが、地理的に距離が近いので、ウラジオストクやサハリンなどと直接貿易をしたり、サマータイムを導入して、これは、東京やほかの日本の地域とはビジネスタイムがちがってしまうということであるが、サマータイムは、朝が一時間ほど早くなる状態で、午後4時には仕事を終え、白夜に近い夏の夜の長さを楽しんで、その分を休養や経済効果にあてよう、という試みである。
また、北海道の人に限らず、北海道の地理的な条件を考えて、「北海道王国」のようなものを作りたい、というロマンチストがいるようである。
私も、それはとても興味がある。

次に、やはり現実的には、日本の一地方として、国とのもっともっと密接な関わり、ということを考えてみたいと思う。
地方として、どうしても国の力が入らなければどうにもならない問題がある。
たとえば、国立のさまざまな施設である。
国立大学であるとか、国立病院、国道、これは、現在は国で運営しているものではないが鉄道、それから、国立公園である。
こうしたところに、中央省庁からの目配りというのが、なかなかない、というのが現状である。
たまには、せめて、見に来てほしい、足を運んでほしい、と思うこともある。
国立の各施設はすでに老朽化していて、できればほんの少し予算がほしい。
以前、北海道出身の鈴木某議員が、涙を流して悔しがっていたのは、国からの予算、たとえば箱ものであったとしても、北海道からどんなに足を運んでも、箱モノをつくらせてもらえない、ということであった。

また、民間の企業の問題も、地方にとても大きな影響を及ぼしている。
たとえばある一企業が、いくつも支店を作って、全国展開しようとする。
そうすると、東京本社であるものが、大阪支店の次は名古屋支店、福岡支店、と作るのだが、北海道支店は最後の最後である。
それだけならまだ、仕方ないかもしれないが、この企業が業績不振に陥ったときに、まず一番先に「切る」のが、北海道支店なのである。
以前、西武系、プリンス系、が、業績不振から企業の再建をはかったときに、一番先に切ったのが、北海道のさまざまな商業施設であった。
これは、北海道民としては、遠くからやってきた東京の人たちが勝手に商業を始めて、そこに雇用されたり、買い物に行ったりしてみたものが、ある日突然、消えてしまった、という現実である。
都会に利用された、という感のいなめないものである。

小樽市では、運河を中心にした観光名所があるが、ここも、東京資本である。
せめて観光業務だけでも、地元に収益があるようにできないものだろうか…。

次に、学校の問題である。
北海道はその広い大地に町々が点在しているために、いわゆる「へき地校」と認定される小学校、中学校が、日本一多い地域である。
これは、義務教育であるから、一クラスに一年生から六年生まで合わせて10人であっても、学校の先生が遠くから赴任してきてくださって、学校教育を受けることができる。
しかし問題は、高校進学である。
自宅から通える範囲内に、高校が、ないのである。
もしも高校進学がしたかったら、家から出て、札幌や旭川、釧路といった地方都市に下宿するしかない。
しかし、親としても、そんな経済的余裕はない、というのが現実である。

バスや電車といった交通機関はもとより、道路も細い。
すべての子どもたちが、高校に進学できるようにできないものだろうか。