2024年3月29日金曜日

🍐🍱わたしのお弁当愛 I love Bento.

 

父にお弁当を作ることになった。

老齢の父で、食べ物の好き嫌いはないが、

何を出しても食べてくれないときがある。


こちらも仕事が忙しく、言葉をかわす余裕も、

おかずのリクエストを聞く優しさも、ないときがある。


最初は、お節料理の残り物を、タッパーに詰めただけだった。

しかしそのタッパーがお気に入りとなり、

この小さな箱に、何か詰めるのが、

毎朝起きる楽しみになったから、

自分でも意外な気がした。


つまり、お弁当箱が先で、おかずも父も、あとになってしまったから。


お節料理の残りは、たとえば筍の煮付だった。

そのあと、バレンタインデーには、キャンディーのように包んだチョコレートをいくつか入れてみたり…。


今朝は、昨夜ジップロックで一夜漬けにしておいた、

キュウリと茗荷の浅漬けを、箱に入れた。


なんのことはない、炬燵から身動きもしない父が、

ラジオを聴きながら、自宅のリビングで食べるのだ。


ピクニック気分と小さな色とりどりのお弁当箱が、

老齢の父への、時には重い介護も、

ウキウキと楽しいものに、してくれる。


ありがとう、箱。