中国との対立望まず
米国は力を増している。長い間中国が力を増し、米国は後れを取っていると共和党や民主党の友人から聞かされてきた。だがそれは間違いだ。
米国は世界一の経済力をもっている。私が就任して以来、国内総生産(GDP)は上昇し、対中貿易赤字は過去10年間で最低にまで減少した。私たちは中国の不公正な経済慣行に立ち向かっている。
台湾海峡の平和と安定のためにも立ち上がっている。台湾海峡の平和と安定のためにインド、オーストラリア、日本、韓国、太平洋の島々など、太平洋におけるパートナーシップを活性化させた。米国の最先端技術が中国の兵器として使用されないようにしてきた。率直に言うと、中国に対してあれだけ強硬な発言をしていた前任者は、このようなことをするそぶりも見せなかった。
我々は中国との競争を望んでいるのであって、対立を望んでいるわけではない。そして中国や他の誰を相手にしても、21世紀の競争で勝利するうえで優位な立場にある。
国内では、私は400を超える超党派の法案に署名してきた。しかし、私の「統一アジェンダ」を可決するためには、まだやるべきことがある。
フェンタニルの密売に対する罰則を強化する。オンライン上で子供たちを守るため、超党派のプライバシー保護法案を可決する。
人工知能(AI)の可能性をコントロールし、危険から私たちを守る。AIによる声のなりすましなどを禁止する。
危険地帯に送り込む兵士たちを訓練し、装備を整え、彼らが帰ってきたとき、そして帰ってこなかったときに、彼らとその家族をケアするという、神聖な義務を果たす。
有害物質にさらされ、現在100以上のがんと闘っている何百万人もの退役軍人を支援する、最も重要な法律の一つであるPACT法に署名したのもそのためだ。彼らの多くは帰還できなかった。私たちは彼らとその家族に借りがある。
彼らのためにも、新たな研究機関「医療高等研究計画局(ARPA-H)」を支援し続けることは私たちの義務だ。我々が「がんを撲滅する」といった、大きなこともなし遂げられることを思いださせてくれる。