マイナンバーと軽減税率。
安保法案の採決も間近である。
まだ日程がはっきり決まらないようだが、いずれ今月9月中には、
何もかも決着がつくだろうと思うと、なんだかほっとする。
ところで、採決間近、最近になって話題になっているのが、
マイナンバー制である。
このマイナンバーは、もう来月10月から施行されるそうである。
私たちが、安保法案であれこれ考えて、デモ隊が出たとか、
反戦派の運動とか、国際貢献は、と考えている間に、
いつの間にか、マイナンバー法案が可決されていた。
これは、一昔前ならば、「国民背番号制」と呼ばれていた、
国民ひとりひとりに、番号を割り振って、
行政の手続きをコンピューター化する仕組みである。
これが、人間を番号で扱うのはどうか、とか、
個人情報の取り扱い、とかで、しきりと議論されていた。
しかし、今回のマイナンバー制は、議論する余地のないまま、
いつの間にか可決である。
すでに、数か月前から、インターネットや広告などで周知されていたので、
私も知っていた。
行政の手続きがコンピューター化されるのは、効率的でもあるし、
利用者にとっても、簡単便利である。
だから、いい制度だと思っている。
私も、さっそくにマイナンバーカードを作ろう、と思っている。
ところが面白いことに、ここに軽減税率が「くっつく」という話である。
軽減税率はすでに、ヨーロッパでは導入済みなので、
いずれ日本も軽減税率を、ヨーロッパ式に取り入れるのだろう、と推測していた。
しかし、日本の軽減税率の仕組みは、マイナンバー制を使用して、
お買い物のたびに、このカードを提示し、
食料品など、軽減税率が適用される品物をどれだけ購入したか、
ポイントセンターなるコンピューターシステムを使って計測するのだそうである。
なぜ、今になって、この話が出てきたのだろう?
マイナンバーは、個人番号である。
その個人が、どこで何をどれだけ購入したか、コンピューターに情報が累積されるというのは、どうしてこんな仕組みが発想されたのか??と考え込んでしまった。
私たちがよく利用する、オンラインショッピングでは、どうなるのだろう?
オンラインショップでは、クレジットカードでの支払いが主である。
とすると、マイナンバーと、クレジットカードとが、接続されることになる。
となると、今までもクレジットカードとメールアドレスが接続されていたのが、
それとマイナンバーが接続されると、
今度は、メールアドレスと、Yahoo!IDと、マイナンバーが接続されることになる。
Yahoo!IDには、すでに、Tポイントカードが接続されているから、
マイナンバーとクレジットカードと、Tポイントと、メールアドレスが、接続されることになる。
また、人によっては、SuicaのカードやEdyのカードが付く人もいるかもしれない。
マイナンバーには、お給料や年金、健康保険証の番号もついているから、これは、ものすごい、個人番号の接続となる。
(10月1日には、国勢調査があって、これもインターネットで回答できるが、コンピューター化である。)
こうすると、これは、キャッシュレスの社会となるのではないか。
すでに、セブンイレブンのnanacoカードなど、チャージするカードを使っていて、Tポイントカードも使っていれば、カードを持ち歩くことや、買い物の際にカードを提示することは、慣れている、それほど苦労ではない。
その状況で、この毎日使っているTポイントカードに、マイナンバーが載る、というだけのようだ。
説明がむずかしくなったが、考えながら書いていてこうなってしまった。
すでに煩雑になっている、クレジットカード、ポイントカードを整理して、
キャッシュレスの社会を作ることが、もしかすると政府の、将来的な目標なのではないだろうか。
そうすると、夢の近未来である。
SF映画やSFコミックに描かれたような、夢の未来である。
私も、アニメ映画「サマーウォーズ」は、観てとても感動した。
この近未来の社会を、安倍政権は目指しているのではないか、と類推するのである。
安倍政権の第二ステージが始まった、という人もいる。
本当に、楽しみである。