これは、私が主人から聞いた話と経験から、まとめて書いています。
思春期の子どもの育て方ですが、思春期、つまり、中学生、高校生、という年齢の子どもたちは、女の子も男の子も、「友達」が一番大切になってきます。
「友達」「仲間」です。
特に男の子は、縦型のピラミッド社会を形成する性質がありますから、中学生のころから、こうした縦型の社会を、学校のなかで、部活動のなかで、作ることをします。
そして、もちろんですが、そのピラミッド社会において、できるだけ優位に、上位になることが、自尊心の形成のために、とても重要になってきます。
こうなると、勉強よりも、マンガよりも、「親よりも」友達が大事、ということになります。
子どもの成長過程において、思春期は、社会性を育て、自分をとりまく社会を形成するための、重要な時期となります。
こうしたときに、親が、どのように、子どもの成長をフォローしてあげられるか、というと、これは、いろいろなことがあります。
ひとつは、子どもは子どもなりに、男の子ですが、男の子なりに、言葉にならなかったり、親に詳しく説明したくなかったりする理由で、いろいろなものが必要になる、ということです。
たとえば、学校の教室で、隣の男の子に、消しゴムを取られたとします。
子どもとしては、授業で使うものでもあり、とても必要なのですが、親に言うと、「どうしてなくしたの?この前買ってあげたでしょ」ということになります。
しかしこうしたときに、男の子が何か欲しい、と言ったときに、理由を尋ねずに、欲しいものを渡してあげるのです。
男の子は男の子なりに、今すぐに、新しい消しゴムが調達できれば、このイジメから解放される、この人間関係に「勝つ」ことができる、とわかっています。
それなので、翌日には、親から新しく買ってもらった消しゴムがあることが、必要なのです。
こうして、その男の子が、取られたにも関わらず、新しい消しゴムを親が用意してくれた、となると、この子には、「バックに親がついている」ということになり、もういじめられなくなるのです。
男の子はこうして、初対面の男子ふたりが出会うと、どちらが上位になるか、必ず決めています。
また、思春期の男の子は、「俺はいかに親をうまくだまして牛耳っているか」ということを、比べたがります。
それはたとえば、学校の教材として必要だから、ということで、給食費やリコーダーの代金などを、多めに親に申告して、親が教材費を出して渡してくれると、それをくすねて、おこずかいにするのです。
そうして、「俺はこんなに親の支配から自由だ」ということを吹聴して、男の子仲間の間で、「株を上げる」のです。
ピラミッド社会のなかで、いかに株を上げるか、これが、男の子の最大重要なことです。
しかしこれは、決して親をだましているわけではなく、「俺はこれだけ親から愛されている」ということの、証明でもあります。
このときに、お金持ちの親なんかだと、親の職業や年収が、男の子の株を上げる要素にもなっています。
思春期の男の子に、使い道を問わずに、一日千円のおこずかいをあげると、いったい何に使うでしょう。
たいていは、塾の帰りに、暗い夜道に集まって、コンビニでコロッケを買います。
そして、この千円を「おごり」に使います。
おごってあげる男子は、おごられる男子よりも、位が高い、ということになるのです。
このようにして、思春期の男の子に、エロ本も必要ですし、母親があれこれ詮索しないで、本人の自由になるおこずかいを与えると、本人を取り巻く友達社会のなかで、「ボス」になれるわけです。
男の子にとって、これは、とても重要なことなのです。
ぼくより。
ぼくは、この理論は、夫に対しても使うべきだと思っています。
夫が社会の中で、ピラミッド構造のなかで、できるだけ上位に立てるような、そんな妻が、正妻として、ピックアップされて、もてるわけです。
朝倉聡子は、そういう、男性を昇進させてくれる、女性です。
おわり。