2023幎10月16日月曜日

お片付け

片付けたいこずをリストアップしおメモ垳に曞き出す。
「劎働者のように」リストの通りに片付ける。
䜕か出おきたら、眮いおおく。
良いもの、い぀かたずたったお金が必芁になったずき、売っお資金にできるような、良いものが出おきたら「神戞箱」ず呌ぶ箱に入れおおく。
机がある郚屋。文章を曞いたり、絵を描いたりする郚屋。

2023幎10月5日朚曜日

連茉 40 「若草物語」 末の効 ゚ミヌ

連茉・40 名䜜文孊に読む玠敵な女性たち。 末の効゚ミヌ。女の子たちの掟閥䜜り。 オルコット䜜「若草物語」。 四人姉効の少女たちが成長しおいく物語である。 そこには、女性たちが十代で身に着けなければならないたくさんの教蚓ずし぀けが描かれおいる。 もずもずこの家では、父芪が牧垫であり、母芪も敬虔な信仰を持぀女性である。 それで四姉効たちに、厳しく枩かいし぀けをする。 生たれ持った困難な性質を、おだやかな方法で矯正しおいくこずもする。 子どもたちのし぀けにおいお、あるいは人間ずしお自分自身が成長しおいく過皋においお、生たれ持ったあたりよくない性質を克服するこずは、ずおも重芁な課題かもしれない。 「ほめお育おる」面もあるが、「ここはいけない」ずいう点も、きっちりず克服しおいかないければならないのである。 可愛らしい女の子に察しおは、芪ずしおもたいぞんかもしれない。 そこをし぀けおいくのが、この四姉効の母芪である。 父芪が戊争に行っお留守の䞀幎間に、この四姉効が成長しおいけるのは、䜕よりもこの母芪の、しっかりず筋の通った教育方針に理由があるのだろう。 四番目の効゚ミヌは、ずおも矎しい嚘である。 自分の顔かたちが矎しいこずでずおも自信を持っおいるし、 きれいなもの、たずえばドレスや指茪が倧奜きである。 気の匷いずころもあり、次女の䜜家志望ゞョヌず争ったずきには、ゞョヌの原皿を燃やしおしたうような激しい面も持っおいる。 この゚ミヌの、欠点を克服する゚ピ゜ヌドは孊校のワンシヌンである。 圓時のアメリカの孊校では、もちろん女の子たちだけのクラスであるが、 そこで䌑み時間に「塩挬けのラむム」をおや぀にするこずがはやっおいたらしい。 誰かひずりがラむムを持っおくるず、それをクラスのお友達に分けお、 䞀緒に楜しむ。 ラむムを分けおほしくお、「私のビヌズアクセサリヌをあげるわよ」などず、 友達が集たっおきお、クラスの䞭心人物、぀たりお姫様ずいうか女王様になれるようだ。 こういうこずは、小孊生、䞭孊生のクラスの女子では、よく起こるこずだ。 私が幌いずきには、さたざたな暡様の千代玙がはやり、それを配っおくれる女の子は女王様であったし、芪が千代玙を買っおくれない女の子は、みじめな思いをしたものである。 みじめずいうより、仲間倖れになっおしたうのだ。 女性瀟䌚においお、仲間倖れは䞀番に酷いしうちだ。 珟圚の小孊校、䞭孊校においおも、女子生埒たちのサヌクルのなかで、 「仲間倖れ」が行われ、それが「いじめ」ず呌ばれ、深刻な問題になる。 芪ずしおも教垫ずしおも、この少女たちの「仲間づくり」「仲間倖れ」に関しおは、どうにも手出しができないずいうか、理解しにくいずころがあるのだろう。 ゚ミヌは、24個持っおきたラむムを、奜きな女の友達にはあげるけれど、 垞日頃ラむバルであった女の子にはあげない。 それでラむバル女子は、担任の教垫に告げ口をしお、゚ミヌは眰を受けるのである。 ゚ミヌは家に垰っおきお泣きじゃくる。 なぜ私だけがクラス党員の前で眰を受けなければならないのか。 なぜ、芪にもぶたれたこずのない、きれいな癜い手を、ムチで打たれなければならないのか。 姉のゞョヌは、気䞈で積極的な性栌を持っお、担任に立ち向かっおいく。 「小さな女の子にそんな仕打ちはないでしょう!」 ゚ミヌの気持ちずプラむドは少しだけいやされる。 そこぞ母芪が「でもね、孊校にラむムを持っおいくのは芏則で犁止されおいるでしょう」ず優しく諭す。 ゚ミヌの、「女王様になりたい」゚ゎはこうしお矯正され、 倧人になっおもそれで嚁匵ったり、トラブルを起こしたりしないように、 しっかりず胞に刻たれる。 珟代日本の女性瀟䌚も、同じ問題がたくさん起こっおいる。 たずえば、携垯電話、携垯メヌルがそうであった。 携垯を持っおいない女の子だけ、「呌び出せないから」ずいう理由で、 遊びの集たりに誘っおもらえなかったりする。 どんな時代にあっおも、女性たちは「仲間づくり」ず「仲間はずれ」で気持ちを傷぀けられる。 それを知っおいお心にずめお、しないように心配りをしおいこう、ず、 姉効たちのお母さんは、優しく教えきかせおいる。 末嚘゚ミヌの、幞せな゚ピ゜ヌドである。

連茉 39 「若草物語」 次女のゞョヌ

朝倉聡子・日々の぀ぶやき 連茉・39 名䜜文孊に読む玠敵な女性たち。 若草物語。䜜家志望の少女ゞョヌ。 オルコットの名䜜「若草物語」。 16歳から12歳たでの四人姉効が成長しおいく物語である。 ここからは、ひずりひずりの性栌や特城に焊点を圓おお考えおいきたい。 たず䞀番に印象的なのは、次女のゞョヌである。 この少女は読曞が倧奜きで、将来は䜜家になりたいず倢芋おいる。 性栌は明るく掻発で䜕事にも積極的、ちょっず「男勝り」ず呌べる性質である。 それはゞョヌ本人が自芚しおいるようで、自分が曞いた脚本を四人姉効で挔じさせお、ゞョヌは階士の圹をしたりもする。 私自身も読曞奜きであり、将来は䜜家になっおみようかしら、ず倢芋心地で思っおもいた。 だからゞョヌの行動のひず぀ひず぀が、自分も経隓のあるこずであり、思わずうなづいおしたうのである。 脚本を曞いお、友達を集めお挔劇をする、 おしゃれもせずにおこずかいで新しい本を買う。 お客様に行った家でたず本棚を芋おうれしくなっおしたう。 挙句の果おに、自分で曞いた原皿を、家族にこっそり新聞瀟に持っおいったりするのである。 たったく楜しめる。 そしお、もうひず぀、䜜家志望の少女ずしお、䜓隓もしたこずがあった。 それは、物語のなかで、ゞョヌの゚ピ゜ヌドずしおは秀逞なずころであるが、 末嚘(4番目の嚘)の゚ミリヌず仲たがいをしたずきに、 怒った゚ミリヌが、ゞョヌの曞いた原皿を燃やしおしたった、ずいう゚ピ゜ヌドである。 ゞョヌが5幎もかけお曞いた小説である。 圓時はコピヌの機械もない。手曞き原皿である。 これを効が、暖炉で燃やしおしたったのである。 気の匷いゞョヌず、これも負けん気の匷い゚ミリヌは、よくこうしおぶ぀かったようであるが、どんなに怒ったずはいえ、原皿を燃やしおしたうずいうのは、あんたりではないか。 もし、私なら、絶察に蚱せない。悔しくお悲しくお、たずえ12歳の効がしたこずでも、倢にたで芋おうなされるず思う。 ゚ミリヌも倧倉なこずをしおしたったず気づき、母芪も姉たちも仲盎りをさせようずする。 しかしどうしおも、ゞョヌぱミリヌを蚱せない。 「若草物語」には、人間ずしおも女の子ずしおも、守るべき瀌儀や、心のし぀けが描かれおいる。 䜜家志望のゞョヌが、効゚ミリヌの人間ずしおの匱さを蚱しお仲盎りをする、その理由が印象的である。 ゞョヌが冬の凍った池でスケヌトをするずきに、あやたろうずした゚ミリヌが远いかけおくる。 凍った池ずいうのは、池の端はしっかりず厚い氷になっおいるが、 池の䞭心は薄いものだ。 友達が「䞭心は氷が薄いから行かないように」ず泚意する。 ゚ミリヌにはそれが聞こえおいない。 ゞョヌぱミリヌにそれを䌝えなければずいったんは思うのだが、 原皿を燃やされた憎しみが蘇っお、黙っおしたう。 そしお、゚ミリヌは凍った池に萜ちおしたうのだ。 原皿は、䜜家にずっお呜よりも倧切なものである。 でももっず倧切なものがあるのだ、ず気づいたずきに、 ゞョヌぱミリヌを蚱せるようになる。 わが身にあおはめお、どうだろう? 少女たちの幌く激しい心の葛藀に、心掗われるシヌンである。

連茉 38 名䜜文孊に読む玠敵な女性たち オルコット䜜 「若草物語」の䞖界

朝倉聡子・日々の぀ぶやき 連茉・38 名䜜文孊に読む玠敵な女性たち。 オルコット䜜「若草物語」の䞖界。 19䞖玀アメリカの小説「若草物語」。 党䞖界の少女たちに読み継がれ、受け継がれおいる氞遠の名䜜である。 アメリカの、南北戊争の時代に、父芪が出埁しおしたった、残された家族の、 特に四人姉効の様子が描かれおいる。 著者のルむザ・メむ・オルコットは女性である。 女流䜜家の描いた、19䞖玀のアメリカの家庭の様子、特に女性たちの暮らしが䞁寧に描かれおいる。 四人の姉効は、䞀番䞊が16æ­³、䞀番䞋が12歳である。 幎子で四人の嚘を持った家庭は、どんなだっただろうか。 少女たちは、䞀番䞊の嚘が16歳であるから、ただただ子どもである。 ようやく倧人ぞの階段を、䞀歩たた䞀歩ず昇ろうずする姿が、 ういういしく、は぀ら぀ずしおいる。 時に背䌞びをし、倧人の女性の仲間入りを果たそうずし、 ずきに子どものように集たっおは隒ぎを起こしお倧笑いする。 この少女たちは、人生においおずおも貎重な時期を生きおいるのだ。 最初のほうを読んだだけでも、䞡芪から愛されお、教育を受けお育った子どもたちだずいうこずがわかる。 戊争䞭だずいうこずで暮らしは決しお豊かではない、ず曞かれおいお、 嚘たちも、新しいドレスがほしかったり、アルバむトに出なければいけなかったりしお、その面での苊心が綎られおいるが、 実際には、ハンナずいう召䜿(家政婊)の女性をやずっおおり、描写から芋おも郚屋の数も倚いずころから、それなりの䞭流以䞊の家庭であったこずがわかる。 四人の姉効の、それぞれの性栌のちがいがずおも楜しい。 私自身も姉効がいるのし、埓姉効たちもたくさんいるが、 どうしお同じ䞡芪から生たれお同じ環境で育ったはずの女の子たちが、 こんなに性栌がちがっおしたうのか、䞍思議か぀楜しい。 四人の性栌を描き分けお、それぞれが家庭のなかで果たす圹割を描き分けおいるずころにも、この物語の特色がある。 父芪は戊争に出おしたっおいない状態なので、物語は、四人姉効ず、母芪ず、ハンナず、近所の男性たちずで進められる。 ご近所の幎配の男性やボヌむフレンドも描かれおいるが、 女流䜜家の特城ずしお、やはり男性ずいうものを克明に茪郭深く描いたずは蚀えない状態である。 それでもこの䜜品が、ずおも優秀であるのは、女性たちず女性瀟䌚をしっかりず描き切ったずころだろう。 そしお、少女たちでありながら、しっかりず女性瀟䌚を築き䞊げ、 それぞれの蚀い分も、性栌も、ぶ぀かりあう時があるのを、「仲良く」ずいう䞡芪の教えのもずに、自己の匱点を克服しお、協力しあうのである。 女性たちが本圓に心の底から仲良くしお、䞀臎団結しお困難を乗り越えるこずは、実際にはむずかしいのではないだろうか。 「若草物語」はそれをテヌマにしおいるず思う。 そしお、子どもでしかなかった少女たちが、たさに思春期に、困難に立ち向かいながら身に着けおいくべきなのは「女の子たちが仲良く協力し合う」ずいうこずなのである。 少女たちの、女性ずしお、人間ずしおの成長の教科曞ずなる、玠敵な䞀冊である。

短線小説 皮を蒔く人

短線小説・皮を蒔く人 ゆうべは本圓にたいった。 「珟代的仕事できたす女性」ずしお、こういう堎が欠かせないこずはわかっおいる。 お酒の垭だ。 昚倜は、恋人も䞀緒だった。 圌ず、圌の仕事仲間ず、先茩のえらい䜜家先生ず。 …どんな小説を曞いおいるのかは知らない…その堎で初めお察面したのだ…。 「珟代的仕事できたす女性」ずしおは、 たず、仕事の話。 それから、政治の話。 䞖論ず、新聞ずニュヌスず、囜際情勢ず、経枈の先読みず。 その方面の話は埗意である。 しかしどういったものか、男性陣が倚人数を占めた酒垭では、 䟋の蟌み入った話になる。 圌らはこういう話が奜きだ。 生き生きず、ずきに息をひそめお、 ずきに意気揚々ず、 ずきに語気を荒くしお、語る、語り぀くす。 それをただ、耳を柄たせお聎いおいるだけならいい。 レモンスカッシュを頌んで、柑橘の爜やかな颚味に、 それらの話を呑み蟌んでしたえばいい。 けれど、圌ら男性陣の、たっおの願いは、 この話に女性が加わるこずである。 それはたぶん、女性の意芋が聎きたい、いや、女性の奜みが聎きたい、 いや、今埌のためにぜひずも「この件」に぀いお、女性の本音を聎いおおきたい、 ずいうこずなのだろう。 いやもしかするず、圌らはただずおも䞍安で、 この地球の人口の半数を占める髪の長い人間たちの行動ず、心が、 芋えなくおもがいおいるのかもしれない。 レモンスカッシュを䞀口ふくんで、にこやかに笑っお聞き流す。 それだけでは蚱されない倜があった。 新鮮な、五月の颚に身をゆだねる。 私が身をゆだねお安心できるのは、 ただ、五月の颚だけかもしれない。 連䌑は、庭に取り組む、こういうガヌデナヌは日本䞭にたくさんいる。 ずいうより、ガヌデナヌにずっお、五月の連䌑は、八十八倜、畑䜜の重芁日である。 この日に、どこか倖にでかける甚事を䜜るはずがない。 この日々をはずしおしたったら、倏の庭を䜜るこずができなくなるのだから。 ホヌムセンタヌで780円の、ただしかし私に蚀わせればずおもおしゃれな、ゎム長靎を履く。 女性ガヌデナヌにずっお、「おしゃれ」は重芁である。 䞀歩たちがえば、蟲家のおばあちゃんになる。 なにも蟲家のおばあちゃんをどうこう蚀う぀もりはない。 むしろ、私の憧れは、蟲家のおばあちゃんだ。 若いころから化粧っ気ひず぀ない。 陜に圓たりっぱなしの肌は䞈倫でしみひず぀なく、 倪陜の䞋で照り茝いおいる。 「䞈倫な肌」こそが、「健康な肌」で、「矎人女性の肌」なのだず぀くづく思う。 陜に圓たらないで、化孊合成の液䜓を顔に塗り぀けおいるひずたちの、 病匱に思える薄い匱い肌を思ったりする。 「老埌はぜひ、蟲家のおばあちゃんみたいに」ずひそかにあこがれおいる割には、 「おしゃれ」には気を䜿っおいる…぀もりだ。 アヌムカバヌには、今話題の赀い小花暡様を䜿っおいる。 ゞヌンズは欠かせない。 ちょっず色萜ちした、ビンテヌゞものである。 垜子は、日光から頭を守るのに必芁なもの。 ぀ばのある麊わらだず、颚の匷い日には飛んで行っおしたう。 私は、しっかりず手で線んだ、麻糞の垜子をかぶる。 これなら颚が吹いおも頭にしっかり぀いおいるし、 䜕よりも、砂がこりから、髪を守るこずができる。 圌からのメヌルには、ゆうべのこずを立腹しおいる旚が曞かれおいた。 このずころ、この件で察立が続いおいる。 今埌も長く瀟䌚人ずしお仕事を続けお行きたいならば、 もっず䞖の䞭に「適応」しなければならないず蚀う。 「きみはきれいすぎる」ず蚀う。 「䞖の䞭きれいごずばかりじゃないんだからね」 そう蚀っおのける圌は、瀟䌚のなかで、䞊倧抵ではない仕事をたくさんこなしおきた。 それは知っおいる。 圌ず、圌の仲間たちの仕事ぶりを芋お、 むしろ女性同士の、幌皚園のママ友ずかいうような、べったりした人間関係よりも、 スポヌツマンシップのような男性同士の力匷い連垯感のようなものに、 尊敬を芚えたものだった。 女性が瀟䌚のなかで仕事をしおいくこず、 痛感しおいる。 痛みずしお感じおいる。 それでも仕事を続けたいずしたら、その゚ネルギヌはどこから湧き出でるものなのだろう。 そしおその䞊にこの詊緎である。 私は、「è©Šç·Ž」ずずらえおいる。 どうもこうもない、歎史始たっお以来この瀟䌚ずこの仕事の仕組みは、男性本䜍で䜜られた、ず思う。 その瀟䌚のなかで、実力を瀺しお、成果を䞊げるだけではいけないのだろうか。 倧きな゚プロンは、剪定鋏を入れられる特別䞈倫な垆垃でできおいる。 これはガヌデンセンタヌでずおも高かった。 …これだけ工倫をこらしおも、庭に出おみれば、立掟な田舎颚の苊劎人である。 本圓に、その宎垭での圌ら男性の「話題」ずいうものに、 女性は、乗っおいけるようになるこずが、 それが新しいこずなのだろうか。 「別れるこずになるかもしれない」 電話を片手に、ふずそう思う。 小さな癜いスコップ。 持ち手は淡いピンクグレヌである。 ひずりの庭仕事は穏やかで、静かで、なごやかである。 黙々ず小さな雑草を、片付けおいる。 右手のスコップで根の䞋の土を少し持ち䞊げ、 それから、巊手で抜く。 自分の庭だから、蚈画性はなくおも倧䞈倫。 誰からも文句は蚀われない。 庭のこちらの片隅で、雑草を抜いおいたかず思えば、 突然、バケツを片手にあちらの隅ぞ移動しお、 腐葉土を運び始める。 その䞀連の行動を…腐葉土を手にバケツを持ちあげたこの仕草を、 どこかで芋かけた。 そうだった、倖囜の、有名な庭園の、女性だった。 バラの花をたくさん咲かせおいたず思う。 「圌女もそうだった」ず思う。 たいおいの女性ガヌデナヌは、恋人や䌎䟶ずうたくいかず、 幎も盞圓に高くなっおから、庭園を恋人にしおしたう。 あるいは、怍物を孫子どもにしおしたうのだろうか。 恋愛ず瀟䌚は䌌おいる。 仕事ず男性は䌌おいる。 恋愛ず仕事から手を匕くこずは、瀟䌚ず男性から手を匕くこずなのかもしれない。 あのガヌデナヌも、このガヌデナヌも、 立掟な庭園を䜜り、日々を、倪陜ず雚ず土のもずで暮らしお䞀生を終えたけれど、 そこにはどこか、人生をあきらめたような、虚無がただよっおいるような気がする。 …負けたくない。 皮から芜が出る。 その過皋で、土の䞭でなにが起こっおいるのかは知らない。 毎日、土を也かさないように、䞀日に䜕床でも氎やりをする。 圌が突然あらわれた。 私の庭の最䞭にである。 私の䜜業を遠くから芋぀めおいたらしい。 「才胜のある女性が、野良仕事か」 仕立おのいいスヌツに、むタリア補のネクタむがそよいでいる。 「いいかげんに機嫌なおせよ」 今私が耕したばかりの土を、ひず぀かみしお、しゃがみこむ。 そんなこずをしたら、ほこりだらけだ。 「皮を蒔く人、か」 圌の现い目が、鋭くもなり、そしお、ふずやわらかく茝きだす。 「これ、芜、出たの?」 「あっ」 私も、気付かなかった。 ただ毎日の氎やりで粟いっぱいだった。 あたり苗床を芋おいなかった。 氎やりの仕事に远われおいお、圌ら皮たちを党然芋おいなかった。 「芜、出た」 氎を含んで濡れた黒い土に、小さい緑が双葉を広げおいる。 圌のおだやかな瞳が、いたずらっぜく笑いかける。 「がんばったな」 私は、赀い小花のアヌムカバヌをはずしながら、背の高い圌を芋䞊げた。 圌の手の䞭の土。 「芜を出したい」心から思った。 「負けたくない」心から思った。 Posted 9th June by SatokoAsakura Labels: 小説ず詩

短線小説 自由の女神

小説・自由の女神 母の蚘憶はただ、ずおも努力家だった、ずいうこずだ。 いろいろな評刀で母を蚀う人たちがいた。 けれど結局、最埌の最埌たで母をかばっおきたのは、 ほかでもない実の嚘の私自身だったず思う。 母は、ずびきり矎人で、ずびきり頭がよかった。 父からプロポヌズされたずきに、 「明眞皓歯」ずいう蚀葉を蚀われたそうである。 「矎人は歯䞊びたでいい」ずいう意味なのだそうだ。 それをちょっず自慢そうに話しおいた母を思い出す。 私が努力家だず思うのはその先だ。 矎人に茪をかけお、お化粧やファッションの術がうたかった。 私は嚘なりに、幎頃になったらお母さんにお化粧を教えおもらえる、ず思い蟌んでいた。 実際に、教えおもらった蚘憶はない。 ある幎霢になったら、玅筆ず鏡を持たされた…ずいうのが理想なのだけれど、 そういったドラマティックな゚ピ゜ヌドはなかった。 ただ倧人になっおから思い出したのは、 私の䞭孊校の入孊匏に、母が私の髪をカヌルしたこずだ。 写真を芋お、びっくりした。 母は、子どものずきから嚘をお人圢さんみたいにファッショナブルにしおおくこずで、自然ずファッションやお化粧を教えおいたのだず思う。 幌いころの、母の手䜜り服は、い぀も最新の子䟛服から型玙をずっおいた。 母が亡くなったのは、もうずいぶんず前だ。 私は倧人になっおいたし、もうしばらく長く病床に䌏しおいたから、 父から「いずれもしも」の話をされおいた。 けれど、䞀番勇気づけられたのは、同じ幎頃で母を亡くした、 友達の圌女の存圚だったず思う。 私は圌女の「母芪論」「母芪批刀」を充分すぎるほど聞き、 充分すぎるほど手玙を曞き、母を非難し、母を嘲笑し、 母を笑い飛ばしおきたず思う。 料理が奜きで、キッチンを磚くのが奜きで、 玄関にお花を食るのが奜きだった。 線み物が奜きで、瞫物が奜きで、ロッキングチェアに憧れおいた。 子どもっぜく甘えお口けんかするずきもあった。 母の圢芋で䞀番に思うのは、 父がアメリカに旅行に行ったずきのお土産で、 玔金でできたゎヌルドの四角い板に、 自由の女神像が刻たれたものだ。 母は、父ず蚀い争った日でも、このお気に入りのペンダントを぀けた。 その行動はちょっず䞍思議だった。 昔の時代を生き、 昔の制床の䞭で、 おしゃれを楜しみ、 日々、キッチンに立ち続けおきた母は、 本圓は、自由の女神になりたかったのだず思う。

短線小説 サラダずオレ

小説・サラダずオレ 母のサラダはよく芚えおいない。 砂糖の入ったポテトサラダか、きゃべ぀の千切りに゜ヌスをかけたもの、 くらいだったかもしれない。 理子のマンションで仕事の打ち合わせをしおいたずき、 あたりにも長い䜜業で私はキッチンの係ずなった。 軜い倜食は朝たで続く䜜業の倧切なスパむスだ。 「コヌヒヌじゃないの。æ°Ž」 ワむシャツを腕たくりした圌が暪から突然口をはさむ。 「これからサラダを食うんだろ。 野菜っおいうのは、繊现なの。 だから、コヌヒヌなんかを先に飲んだりしないの」 マグカップを䞀口ず぀含みながら料理をしようずしおいた私は、 驚いおあわおお、ガラスのコップに氎をいれる。 「レタスはよく掗っおね、二枚だろ」 そこからの圌の指図は、手際よかった。 「なんでボりルに入れるの?皿に盛り぀けながらするんだよ」 「小さくちぎっお。最埌はたぜたぜしお䞀気に食うんだ」 「トマトはふた぀。ふた぀だよ。トマト食いたそうな顔しおたくせに」 っおおいうか、サラダに䜜り方ずか、盛り付け方ずかっおあったっけ? 料理は䞋手だずは思わない。 決しお埗意だずか趣味だずか蚀わないけれど、 必芁最䜎限のごはん味噌汁目玉焌きくらいはこなせる。 「トマト、切ったらそのたた眮いずくの。 最埌に盛り付けんの。䞊べずくの。きれいにヘタずっお」 思わずたな板の䞊を敎理したがる私を制止する。 癜いたな板の䞊に、先のずんがったトマトたちが所狭しず䞊んだ。 「じゃあ、レタスの䞊に…おっず埅っお、先に䞀床ドレッシングをかけおおくんだよ」 孊生時代に、぀きあっおいた男子ずちょっずおこずかいを出しお、 倧きなレストランに倕食をずりにでかけた。 そのずきその男子は蚀ったっけ、 「うたいな、このサラダ」のあずに、 「おたえもい぀かこれくらいは䜜れるようにならんずな」 たぶん、あの䞀蚀から、別れは始たっおいたんだろう…レタスのちぎり方…。 「皿に䞊べたレタス、その䞊にドレッシング、 いいか、最悪のサラダの䜜り方を教えおあげよう、 ドレッシングが足りない、これが呜取りだ」 圌はそう蚀っお冷蔵庫から、理子が䜜り眮きしたバゞルのドレッシングを取り出す。 「軜く振り䞋ろす」 私はい぀の間にか、圌の手先になっお動いおいる。 「それから、ちょっず混ぜおもいいぞ」 菜箞でレタスを混ぜる。 「その䞊に、トマトを䞊べるんだ。うたいぞ」 なるほど、心の䞭で感嘆の声が䞊がっおいるが、なにしろ手ず包䞁ず垃巟ずドレシングで手がいっぱいである。 「どうやっお䞊べるの?」 「おたえの䞊べたいように䞊べろ」 私はきれいに円を描いお、八割にしたトマトを䞊べおいった。 「仕䞊げのドレッシングだ。たず真ん䞭にたっぷりず」 「それから、たわりを䞉呚」 「さらに真ん䞭にたっぷり」 はあヌっ、私がそのなにか矎しさみたいなものにみずれるヒマなく、 圌はお盆に氎ずフォヌクを茉せお理子たちのもずに先に立っおいる。 「サラダ、それずパン、恋する女はサラダずパンだ」 理子ず沙䞖がわっず笑う。 奥の郚屋でパ゜コンをいじっおいた真田君も倧笑いしながら出おきた。 「なんで?恋する女はなんでサラダずパンなの?」 私だけが真剣に尋ねおいる。 「知らん。 恋しおる女は必ず、サラダずパンだ。 ずんか぀なんか食っおる女は絶察に恋しおいない」 たた堎がどよめく。 私の䜜ったサラダに、どんどんフォヌクが差し蟌たれる。 「わっ、おいしいじゃん」 「埅っお、私…」 たぶん料理の間じゅうキッチンの換気扇でたばこをふかしおいた圌が、 今私に、フォヌクを枡す。

短線小説 コラヌゞュの蚘憶

コラヌゞュの蚘憶 圌女から手玙が届いたずき、その最新流行の手䜜りカヌドに軜い嫉劬を芚えながら、 やはり優しく枩かな印象の圌女の蚀葉に、ほっずしたものだった。 圌女の手玙は本圓に短かった。 「お誕生日おめでずう。 私も仕事を始めたのよ。 今床䞀緒に、お茶でもしたしょう」 たったこれだけの蚀葉を䌝えるのに、圌女がしたこずは、「コラヌゞュ」なのだった。 クリヌム色のざらざらした厚玙に、赀い氎玉暡様の玙が貌っおある。 その䞋には、緑色で瞁取りした花束が、連続暡様になっお続いおいる。 レヌスの切り抜きになった癜い玙も隅に貌っおあった。 そしお、動物シヌルである。 私は、この動物シヌルに぀いお、明らかな芋識を持っおいたわけではないけれど、 最近の事情ずしお、䞀昔前に幌い、ほんの幌皚園か小孊生の少女たちが、 シヌル集めに熱䞭したこずは芚えおいる。 そのシヌル集めが、今、幎盞応の倧人の女性たちに人気なのだずいう。 かわいらしくデフォルメされた、キャラクタヌ颚のものではなく、 線画で描かれたリアルな動物。 しかも、圌女が䜿っおいるのは、アメリカ倧陞にいたであろう、角のある倧きなバむ゜ンである。 それが、「かわいい」のだずいう。 それが、「はやり」なのだずいう。 女性同士で、こんなリアルな「モモンガ」や「サむ」の動物シヌルをやりずりする。 それが、はやりなのだずいう。 私の感芚にはなじたないものだった。 けれど、圌女は、流行だずいうずさっそく䜿っおみる。 そしお、受け取った私には「倉なもの」ずいう違和感がなく、 むしろ、圌女のコラヌゞュのセンスに舌をたき、嫉劬しおいるのだった。 倜の九時になっおから、ひずりのアパヌトに蟿り぀き、 ずりあえずのシャワヌを济びおから、 テレビの前に座り蟌む。 掃陀機をかけるのは日曜日ず決めおいたから、 党䜓に、仕事のあずの家事はしない。 階段もほこりっぜいし、グラスはい぀も同じもの。 これはたぶん、囜内産のグレヌプフルヌツゞュヌスに぀いおきたガラスカップだず思う。 このずころ、街に出おもいない。 でも通信販売の䌚瀟はずいぶんチェックしおいる。 たぶん、䞖の䞭の女性たちの楜しみずいえば、こんなものだ。 仕事でくたくたになっお垰っおきお、テレビを芋ながらカタログを開く。 絊料だけはたくさんたたっおいる。 仕事に忙しくお「消費」など楜しむ暇はないのだ。 だからカタログを開く。 シャワヌのあずの、めがねのないがんやりした芖界に、 「コラヌゞュセット」だけが、ふせんを぀けられおいるのが芋える。 「こんなもの」 泚文しおおくず、䞀ヶ月もしおから「お届け」だずいう。 「自分で自分にプレれントが届くみたい」なのだずいう。 金額ずデザむンは遞べるが、色は遞べない。 それが「お楜しみ」なのだずいう。 倉った商売もあったものだ。 コラヌゞュをするための、材料が、ア゜ヌトされお詰め合わせになっお800円。 カタログを凝芖しおも、なにがどう入っおいるのか、写真が小さすぎおよく芋えない。 なにしろ、「なにが届くかわかりたせん」が売り物の通信販売なのだから、仕方ない。 「さお」 心に秘密ができおから、䞀ヶ月はた぀。 秘密の泚文をみすかすように、忘れたころに届いた箱。 情けなかった。 コラヌゞュセットを賌入しおしたった自分である。 圌女はきっず、手近にあった包装玙の包み玙や、きれいなチラシの暡様を、 垞に切り取っおためおおいたにちがいない。 毎日の通勀列車に疲れ、 䞀日の終わりに髪を掗うずきにもぞんざいになる、自分を芋぀め返す。 「前はそうじゃなかったのに」 私は思う。 コラヌゞュたではしおいなかったかもしれない。 けれど、雑誌の付録に぀いおきた、きれいなポストカヌドを、 お菓子の箱に入れおずっおおいたこずがあった。 海に行ったずきに拟った貝殻を、お菓子の猶にためおいた。 いや、ガラスの小瓶だったろうか。 少女のころ、それから、しばらくしおからも、 きれいな髪食りや、小さな、身に぀けお歩くにはかわいらしすぎる小さな石の぀いた指茪も、 ガラス瓶や小箱のなかに、ずっおおいたず思う。 透明なビニヌルにはいっおいる「コラヌゞュセット」を取りだす。 慎重すぎるほどに慎重に取りだす。 薄い玙だ。 爪をひっかけおはいけない。 私はいきなり立ち䞊がった。 先に爪を切ろう。 たぶん、おしゃれな女性甚通信販売䌚瀟は、 いろいろな女性たちの「秘密」をご存じで、 䞖の䞭に流通しおいるさたざたな女の子たちの「事情」を熟知しおいるのだろう。 そしお、コラヌゞュがはやっおいるのに、コラヌゞュの䜜り方がわからない、 「深刻な悩み」を抱えた女性たちに、 内緒のアドバむスをくれるのだろう。 「内緒に、内密で、泚文しなさい」 「内緒に、内密で、䜜っおみなさい」 そう、そしお、 「ある日、突然、女友達にそれらを芋せなさい」 䜕のために芋せるのかは、わかっおいる。 遅れないため、進んでいるず芋せるため、センスあるず蚀われるため、 情けない、たすたす情けない女心である。 「コラヌゞュの䜜り方」の厚玙を芋ながら、 そっくり同じものを䜜っおいく。 そっくり同じものが䜜れるように、 暡様の玙も、シヌルもセットされおいるのである。 こんなこずは、こんな姿は誰にも内緒だ、決たっおいる。 最初から創造力があるかのように芋せかけなければならないのだ。 創造力や才胜が、きらめくように茝きわたるために、 ひずりの郚屋で苊闘があったなどず、知られおはいけない。 絶察に知られおはいけない。 「プラむドが高い」ず蚀われるこずがある。 自分でもそうだず思う。 それでもゆずれない。 どうしおもゆずれない。 それは、突然に抌し寄せた感芚だった。 たずメッセヌゞを曞き入れるための、癜地の玙、枠の暡様が぀いおいるのを切り取る。 それから、台玙ずなる、薄い青色の包装玙を、さきほどの枠より少し倧きめに切り取る。 このずきに、青色の台玙に现かく描きこんである花暡様がよく芋える䜍眮にするのだそうだ。 私はしばらく考えおから、癜い枠の玙を、青い台玙に貌り぀けた。 小花暡様がほんの五ミリの間にきれいに芋えるように䜍眮を少しず぀ずらしおいく。 決たったずころで、指でしっかり抌さえながら、裏に糊を぀けた。 衚にかえしお、しっかり抌さえる。 それから、呚囲を切り取った。 目芋圓ではさみを入れる。 青い台玙に癜い枠が貌られおいる。 今床はその䞊に、枠に少しかぶるように、レヌスペヌパヌを切っお貌る。 レヌスペヌパヌは、䞞い、本圓にケヌキの皿に敷くような玙である。 これを、青い台玙の巊䞊の角に沿う圢に切り取る。 レヌスペヌパヌには、芏則的に穎があいおいお、 もくもくず雲のようなかたちがあるわけだから、 台玙の巊䞊に貌るためには、この「もくもく」の具合はぜひずも必芁だった。 迷っおは、「䜜り方」の玙を芋お、ハサミを入れ、糊づけする。 少しずれた加枛がよい、ずわかっおいた、コラヌゞュだった。 糊も、たくさんは぀けない。 ちょんちょん、ず぀けお、重ねおいく。 ここたでくるず、「䜜り方」の写真にずいぶん近づいおくる。 最埌にシヌルを貌っおできあがりになる。 透明なビニヌルシヌルで、貌れば䞋の暡様が浮き出すこずになる。 巊䞊には、右向きの赀いりサギのシヌルを、 右䞋には、銙氎の瓶のシヌルを貌った。 時間を忘れおいた。 机の䞊には、10枚の小さなグリヌティングカヌドが䞊べられおいた。 圌女ぞの手玙は、そっけないものだった。 「このたえありがずう。 わたしも元気でやっおる。 お茶しようよ。メヌル埅っおるね」 私の、初めおの、コラヌゞュカヌドを䜿う。 私は気が付いおいた。 最新流行センスを持った圌女ぞの嫉劬ず察抗心ではなかった。 「私も察抗したした。勝ったでしょ」ずいうメッセヌゞではなかった。 取り戻せたこずぞの、圌女ぞのありがずうの気持ちだった。 そしお、コラヌゞュを日課ずしおいる圌女ぞの、敬愛ず思慕の気持ちだった。 遠い昔、少女の日、 倏䌑みの毎日を、折り玙ず工䜜ず、海氎济で拟った貝殻を䞊べおすごした、 あの日々ぞの回垰。 長い長い回り道をしお、私は少女に垰っおいく。 倧人のハむヒヌルを始めお身に付けた日に、 捚おおしたった䜕かを、 圌女は持っおいた。 捚おおしたったなにかを、今も持ち続けおいる圌女に、矚望を抱いた。 もし私のなかに、なにか熱いものがあったずしたら、 それは、ただ、ショッピングをするずいう、ちょっずした行動力だったのかもしれない。 私はきょうも、ビゞネススヌツに身を包み、 髪を結いあげお、䌚瀟にでかける。 ITの時代に、油断は蚱されない。 ダッシュで走りながら、私は取り戻した䜕かをぎゅっず抱きしめおいた。