2014年10月27日月曜日

最近のファッション業界について思う。

ファッション業界では、秋冬物も本番となった。
北風が冷たくなるより前に、ショーウインドウが、冬景色になる。
海外では、ハロウィーンセールより前に、すでに秋から、クリスマスムード一色であるようだ。
ワールドワイドウエブの時代になってから、私もときどき、海外のショッピングサイトをのぞいてみることがある。
クレジットカードで購入することができるのだが、なかなか海外サイトでドルで買う、というのも勇気がいるので、まだ試したことはない。

日本のファッションでは、以前にも増して、「長く大切に着られる服」が流行しているように思う。
「長く大切に着られる」というのは、コンセプトであるから、そういったコンセプトが流行している、ということであって、最新流行のものを常に追い求めよう、といったことではない。
「長く大切に着る」ために、たとえば、繕い物をしよう、とか、あるいは、リサイクルで中古品を購入しておしゃれに着よう、という動きもある。
また、リメイクも流行していて、古着で購入したものに、アップリケや刺繍をしたり、ビーズを付けたりして、自分なりにデザインを変化させる。
こうしたことも、ファッションとしては楽しめる。

今、とても勢いがあって、インターネットでも話題になっているのが、ファーストリテイングのユニクロである。
ユニクロ、といえば、誰もが一度は手にしたことがあるのではないだろうか。
また、クロゼットに一枚はTシャツが入っているのではないかと思う。

ユニクロの服は、とても安価である。
しかし、「安かろう悪かろう」ではないところが、ユニクロファンの心をとらえて離さないところではないだろうか。
布地の手触りもとてもいいし、縫製も丁寧である。
お店に行けば、サービスもとてもいいし、店内の様子も、色とりどりで、とてもきれいでわかりやすい。
店内がわかりやすい、というのは、清潔感、というところにも通じてくる。

私もときどき、週末金曜日には必ず折り込みチラシが入るので、チェックして、ちょっと見にでかけてくる。

私がこのごろ、あるサイトで見かけた、ユニクロの、「衣服」に関する「思い」というのは、とても気になるところであって、今でもユニクロの店内に入るとそれを思い出す。
それは、衣服、特に夏のTシャツなどは、たくさん着て、ワンシーズンで着終えるものだ、という考え方である。
夏のTシャツなどは、暑い季節に着て、ひんぱんに洗濯機にかけて、直射日光で干す。
そうしたシャツには、寿命があり、要するに使い捨てして、たくさん使って、終える、という意味である。

これは、最近の流行の「長く大切に着る」とは、ちがうものである。
実際には、綿もウールも、劣化するものであり、肌につければ汚れがつくものであり、本当は、清潔に着るためには、「長く大切に」は、着るものには当てはまらないのかもしれない、と思う。

洗いざらした清潔なシャツを、たくさん、遠慮なく着て、そして、また洗って、布としての寿命が終わったら、小さく端切れにして、廊下ふきなどに使うようにしてもいいのではないだろうか?

「もの」と自分の関係を考えることは、とても大切なことであると、消費社会の豊かさと限界のなかで、考えている。
色鮮やかなTシャツと、機械でざっくりと織られたニット、ユニクロのクローズ・衣服は、いろいろなことを、色とりどりに教えてくれる。