2016年も、無事に年が明けた。
今年は、どんな一年になるのだろうか。
私が思うには、今年はメディア界が面白い、ということである。
昨年2015年は、メディアの世界では、本当にいろいろなことがあった、と言われているそうである。
特に、スマートフォン向けに、さまざまなニュースアプリが誕生したそうだ。
そうしたところには、フリーで、またニュース社に属して、たくさんの若手の、メディア人がしのぎを削っている。
インターネットが普及した昨今では、ニュースはインターネットで見るもの、情報は無料で手に入るもの、という風潮が強くなってきた。
そうしたなかで、既存のニュースメディアがどんなふうに、イノベーションを遂げていくのか、あるいは、ここで生き残ることができるかできないか、ということは、とても興味深いテーマである。
私が最近、知って驚いたメディア界のニュースは、宗教団体・創価学会の主要メディアである、「聖教新聞」が、完全オンライン化をする、という話である。
これまでも、他の新聞と同じように、オンラインで新聞の一部を読むことができた。
そしてそれは、無料であったり、会員登録をすればサービスが受けられたりした。
しかし、今回の聖教新聞の改革は、いずれは紙の媒体はなくしてもいい、というものである。
一か月に、1700円である。
もともと、紙の新聞が1800円代だったものだから、これは、まるごと新聞そのものの値段である。
朝日新聞や読売新聞は、デジタル化といっても、基本的には、自宅で購買するものであり、そこにデジタルで1000円プラスする、という形をとっている。
これは、人から聞いた話であるが、新聞の販売、配達のネットワークを絶やさないためにしていることだそうである。
印刷、輸送、配達店、販売員、配達員、とたくさんの人が、新聞に関わっている。
全国規模で新聞のネットワークを作るのは、これまで時間と労力とお金を費やしてきた。
歴史もある。
それを、もし、アメリカのニューズウィークみたいに、紙媒体は廃止する、ということになれば、そこに携わってきたたくさんの人たちが、職を失うことになる。
文化そのものに対する、危惧、というものがある。
これまでにも、朝日新聞や読売新聞、毎日新聞や産経新聞が、紙の縛りをなくして、デジタルで購読できないものか、と要望してきた人は、たくさんいると思う。
集金などのわずらわしさもなくなる、インターネット化、デジタル化には、たくさんの可能性がある。
それを、創価学会の聖教新聞が、行う、というので、これは、創価学会員ではない人でも、試しに読んでみることも、気軽にできるというもので、面白い試みだと思う。
果たして創価学会のほうで、これまでの紙媒体の新聞をどう扱うのか、新聞配達のネットワークの「薄くなること」をどう対応していくのか、日本で初めての試みとなるので、期待が強まるところである。
また、同時に、スマートフォンやタブレットで見ることができる「アプリ」も開発されて公開されるということなので、これもとても楽しみである。
2016年は、メディアの世界で、いろいろな変化が楽しめるのではないだろうか。
変化を起こすほうにとっては、たいへんなことであるが、私たち購読者にとっては、うれしいことばかりである。
楽しい2016年が、始まった。
聖教新聞社の SEIKYO ONLINE のお知らせは以下のURLから →
http://www.seikyoonline.jp/president/feature/1220536_1907.html